ランドセル活動【ラン活】は親の自己満足/子を潰す親のこだわり

天才を伸ばす育児

子どものためと言いながら、実は親の見栄と自己満足のためになる行動の数々。その現象のひとつ、新入生のランドセル活動【ラン活】にも、主役の子どもの姿が見えてこないのは当然。

ラン活は「ため親」「ため爺婆」の新手口。子どものためにはやめるべきです。

新入生のランドセル活動【ラン活とは?】

新入生のランドセル活動【ラン活とは?】

「ランドセル活動」の意味で用いられることのある言い方。新入学を控えた子供のためにランドセルを買い求める活動、とりわけ人気で入手しにくい限定色のランドセル等を確保するための努力などを指すことが多い。

引用元:Weblio辞書 ラン活 (閲覧日2022/04/24)

ランドセル活動【ラン活】開始時期・値段は親の競争?

データ参照元:ナビナビ保険「ラン活に関する意識調査」

全国の小学校4〜6年生の子どもがいる30〜49歳の男女、330名を対象に行われた、インターネットでの調査(2022年2月24日〜3月1日実施)。

(更新日2022/03/14)(閲覧日2022/04/24)

ランドセル活動【ラン活】開始時期は年中の夏が最多

ランドセル活動【ラン活】開始時期は年中の夏が最多
引用元:ナビナビ保険「ラン活に関する意識調査」(更新日2022/03/14)(閲覧日2022/04/24)

ランドセル活動【ラン活】値段は平均5万円台

ランドセル活動【ラン活】値段は平均5万円台
引用元:ナビナビ保険「ラン活に関する意識調査」(更新日2022/03/14)(閲覧日2022/04/24)

業界団体のランドセル工業会が毎年、新入学する子どものいる保護者を対象に行っている調査では、2021年の平均購入金額は5万5300円。11年は3万6500円で、10年で1万8800円高くなっている。

引用元:朝日デジタル <ランドセル購入額、10年で1万9千円上昇 過熱する「ラン活」> 
(更新日2022/04/24)(閲覧日2022/04/24)

ランドセル活動【ラン活】親か祖父母が選ぶ不思議

ランドセル活動【ラン活】親か祖父母が選ぶ不思議

上記で参照したデータでは、ランドセルを子ども本人ではなく、親か祖父母が選んだ率は調査の対象外だったようです。

だけど、私は不思議でたまらない。

小学校に入学する子どものランドセルを、なぜ親か祖父母が選ぶ状況がまかり通っているのかしら。

ランドセルの機能性の点については、まだ幼稚園生の子どもがアレコレ比較できるとは思えないので、大人の助言が必要なことはわかります。

でも大人が助言役でとどまらず、でしゃばってランドセルを選んでしまうのは、大問題。

引用元:ナビナビ保険「ラン活に関する意識調査」(更新日2022/03/14)(閲覧日2022/04/24)

案の定、子ども本人ではなく親か祖父母が選んだランドセルへの満足度は、低いというデータ結果が出ています。

【ラン活】祖父母の方へのお願い:エンパシー体験のススメ

ランドセル活動【ラン活】祖父母へのお願い:エンパシー体験のススメ

「エンパシー」というのは、他人の立場に身を置いて、相手の感情を思いやることだと心理学では定義されています。

ご自分が納得して選び抜いたランドセルを、目の中に入れても痛くない可愛いお孫さんにプレゼントするおつもりの、おじいさまとおばあさま。

お願いですから、ちょっと想像してみてください。

親愛なるおじいさま。あなたは愛するお孫さんが選んだスパイダーマン柄のゴルフバッグを手に、ラウンドを楽しむことができますか。

親愛なるおばあさま。あなたがお通いになっているフィットネス・スタジオに、可愛いお孫さんが選んだハロー・キティの真っピンクキラキラのスポーツバッグを抱えて、ヨガコースに参加なさるお気持ちは、いかがなものでしょうか。

可愛いお孫さんの人格を尊重するなら、ご自分が「ちょっと待って」となってしまう行動は、取るべきではないのです。

これはもちろん、親御さんにも同じことが言えます。

「子どものために」という言い訳で、自分の心を満足させる行いは、子どもを潰すことだと気がついてください。

【スイスのランドセル事情】ラン活なし/人気モデルは2万円強のセット

【スイスのランドセル事情】ラン活なし/人気モデルは2万円強のセット

娘が小学校に入学する前、学校から届いた「新入生へのお知らせ」という手紙の中に、家庭で揃えておくべき品物の一覧リストが同封されていました。

私が知る限り、スイスの小学校ではランドセルの指定は、特にありません。

ただし、12色の色鉛筆・マーカー・ハサミ・のりなどの備品は、わりと細かく指定がありました。

娘が通っていた幼稚園で、すでに小学生のお子さんがいたママ友たちに「ランドセルと備品のセット、どうやって揃えるのがオススメ?」とたずねたところ、異口同音に返ってきた答えは、「ランドセルセットの購入がベスト!」とのこと。

ランドセルセット(上の画像↑)は、なんと小学校が指定する備品まで同封されている優れモノ。

一般的なセットで、ランドセル・体操袋・筆箱、そして備品セットがすでにいっぱい詰まっている第2の筆箱込み。もっと豪華なものだと、水筒やポーチまでお揃いで、なんてセットもありました。

平均的なセットのお値段は、約2万円強(160スイスフラン)。驚いたことに、私たちが購入した時からほとんど値上がりしていません。

どのママ友も、「入学の時に揃えたランドセルと備品を子どもが使うのは、せいぜい4年生くらいまで。その後はリュックサックの出番よ。とりあえず親は軽さだけ重視して、デザインは子どもに好きなものを選ばせるのがいちばん」と勧めてくれたので、わが家ではその助言に従い、大満足。

入学時のランドセルは、本当に4年間でお役目御免となりました。

ランドセル活動【ラン活】代わりに楽器の贈り物はいかが?

ランドセル活動【ラン活】代わりに楽器の贈り物はいかが?

子どもに幸せな人生を歩んでほしいのなら、お高いランドセルを購入して大人が満足するのではなく、子どもの未来にとって本当にためになるプレゼントを選ぶ方がよろしいのではないかしら。

例えば、ピアニストの角野隼斗(かてぃん)さんがアンバサダーのCASIO PX-S1100(88鍵盤の電子ピアノ)は税込で6万2700円。

実際にかてぃんさんの演奏をYouTubeで見るたびに、電子ピアノすごくない?と感嘆するばかり。

かてぃんさんにあやかって、東大進学も夢ではないかも?!

どうせなら、子どもの心を豊かにする投資を、大人は心がけるべきですゾ。

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