【わが家のギフテッド】バイトの接客で天才能力発揮、顧客に大人気

飛び級児成長記

福岡の球場で、ビールの売り上げNo.1の売り子さんとして大奮闘している大学院の学生さんのニュースを拝見しました

「お客さまを覚えること」が、成功の秘訣だと語るこの学生さんの接客精神は、わが家のギフテッド娘がバイト先で顧客のハートをつかんだサービス精神と完全一致。

チップが常識ではないテイクアウトのお店で、大量チップを獲得する看板娘になったギフテッド娘、突出した記憶力と思考力をバイト先でも発揮し、またまた普通からはみ出ています(笑)。

著作権の関係で、ニュース元を引用することができません。どうぞご了承ください。気になる方は、ググってみてくださいね。

【スイスの常識】チップは「サービスを享受される場」では必須

スイスフランのお札とコイン

日本育ちの私は、スイスで生活するようになってから、「チップ」の存在にとても戸惑いました。

海外旅行の経験から、レストランやカフェ、そしてホテルの従業員などへのチップは当然支払うものだと、認識していました。でも実際スイスに住み始めてみると、「えっ?このケースでもチップが必要なの?」と驚いたこともしばしば。

【スイスで「通常」、サービス利用者がチップを支払う状況】

  • レストラン・カフェ(ファーストフードは除く):料金の10〜20%(高級であればあるほどチップも多くする)
  • 美容院:料金の2〜5%前後
  • 新聞配達員:年に1〜2回、10〜20スイスフラン(約1400〜2800円)

スイスにおける新聞配達員へのチップ習慣に関する記事は、コチラ↓です。

【スイスでサービス利用者が善意によるチップを支払う状況】

  • 郵便配達員:私の区域では担当者が数人いるので、現金ではなくチョコレートなどのお菓子を年末、手渡しています
  • ごみ収集員:私の住まいでは居住区内に専用のゴミ置き場があるため、年末に住人が合同でワインなどのプレゼントをしています。公共のゴミ置き場を利用している場合には、チップの習慣はないと思いますが、直接封筒に入れた現金を渡している人も、何度か目撃しました

けれどもチップ必要/不必要の境界線は、外国人の私にはまだ曖昧な感じです。例えば、私の自宅がある居住区では、専用の建物清掃班と庭師がいるのですが、彼らへのチップはなし。

居住者が直接お給料を払っているので、チップが必要ないという考えなのかなどと思うのですが、年末の時期、郵便配達員に「この1年ありがとう」のチョコを手渡す横で、清掃中のスタッフに出くわしてしまうと、なんとも気まずかったりするものです。

そんなときのために、私は年末、いくつかの箱入りチョコレートをミニギフト用に常備しています。

チップ不要のテイクアウト店で、チップ大量ゲット:天才児の接客秘訣

珈琲店に並ぶ客

娘のバイト先は、コーヒーやスナック程度の軽食を販売しているテイクアウトの専門店。ですから、「スイスの常識的」には、利用客がチップを支払う習慣はない形態のお店なのです。

スイスでは、通勤ラッシュの時間帯でも、電車やバスの車内にコーヒーを持ち込める程度の混雑度。私の感覚的には「午後の山手線」程度でしょうか。

ですから、特に朝の通勤時間には、テイクアウトのコーヒーを購入するお客さまで、お店は大混雑。

皆さんもご存知のように、コーヒーショップでは希望の品をオーダーしてから、コーヒーが出来上がるまで、数分間待つことになります。

当然、誰にとっても朝の数分は重要な意味を持つのに、目の前のお客さまがコーヒーを注文し、受け取るまでの待ち時間を、なんとか短縮できないものか…。

そこで娘は、この記事の冒頭で触れた、球場でビール売り上げNo.1の大学院生の方と同様に、「お客さまを覚えること」で、顧客のニーズに合ったサービスを提供し始めたのです。

顧客の顔と注文履歴を把握するギフテッド、ニーズに応えるサービス開始

顧客の顔と注文履歴を把握するギフテッド、ニーズに応えるサービス開始

娘によると、常連のコーヒー購入者には

  • 毎回必ず同じ種類を注文する
  • 2〜3種類のお気に入りをその日の気分で注文する

タイプの2通りあるそうです。言われてみると、私もそうですし、コーヒーを水代わりに飲用していた大学院の同期たちも(←けっしてマネしてはいけません)、毎回くるくる注文を変えている人は、確かにいませんでした。

ある朝、「いつもカプチーノの女性」がレジ前の列で3番目の順番にいると気づいた娘。ところがその女性客は、チラチラとスマホを眺め、何やら時間をとても気にしている様子。

そこで娘は思い切って、「ご注文は、カプチーノでよろしいですか?」と女性に声をかけたとか。

コーヒーメーカーは複数あるので、この女性客のカプチーノを先に作り始めても、前のお客さまを飛び越えることにはならない。彼女の順番になったら、同時に出来上がるカプチーノを手渡し、速やかに支払いを済ませてもらえたら時間短縮になる、と娘は考えたのでした。

ミス・カプチーノは、娘の問いに驚いたものの、すぐにパッと明るい表情を見せ、満面の笑顔で「ありがとう!」と喜んでくれたそうなのです。

抜群の記憶力に常連客が引かないよう、配慮するギフテッド

テイクアウトのコーヒーを持つ客の手

記憶力抜群の娘は、常連客たちの顔と注文履歴を、あっという間に把握していました。けれども彼女は、「常連客の中には、自分の好きな種類のコーヒーを、レジ係が覚えていることを嫌がる/誤解する人もいるに違いない」と考えます。

そこで、

  • いつも同じ種類のコーヒーを注文する常連客が、いかにも急いでいる様子の場合
  • 来店時の挨拶や支払いの際、感じの良いアイコンタクトがある常連客がレジの列に並んだら、順番が来る前に注文の声かけをする
    例)いつも同じ種類の客:「カプチーノでよろしいですか」
    その日のムードで注文品を買える客:「今日は何になさいますか」

自分の方から積極的に先取り注文を取り、コーヒー受け取りまでの待ち時間がなくなるように工夫し始めた娘は、あっという間に店の看板娘的な存在になったのです。

あり得ないチップの山やお礼の品を獲得するギフテッドに店長の驚き

2つのコーヒーと店員へのチップとチョコのプレゼント

朝の混雑時、複数のレジが開いていても、娘が一度声かけをした常連客は、次第に娘のレジに好んで並ぶようになったそう。

そして、これまで互いに会話をしていなかった常連客たちは、娘の声かけにより他の客もこの店の常連だとわかると、「彼女がテキパキ対応してくれるから、待ち時間が軽減されるの、嬉しいですよね〜」などと、和やかムードで会話を交わすようになったというのです。

そして常連客たちは、娘にチップを渡すようになります。しかしレジ係がチップをもらった場合、どう対処すべきかマニュアルがなかったとのこと。

娘のバイト先の店長さんは、ものすごく親切な方なので、わざわざ本部に連絡を取り、娘がもらったチップは本人が受け取ることができるように、計らってくれました。

件のカプチーノの女性客が、バレンタインの日に「いつもありがとう!」と、パティスリーのお菓子を娘にプレゼントする現場に居合わせた常連客たちは、「それ、ナイスアイデア!」と早速真似したとか。

結局、娘ひとりでは食べきれない量がプレゼントされたので、賞味期限の都合上、私まで美味しいスイーツのお裾分けを頂戴しました。

バイト先の店舗で常に最高額の売り上げを達成するギフテッド

娘が担当するレジは、回転率が良いせいか、なんと売上高まで多いとデータで判明し、本人も驚いていました。

朝、駅までの道のりが渋滞していたため、時間ギリギリとなり、「コーヒーが欲しいけど、時間が足りるか」と考えるお客さまの中には、娘がレジにいると絶対間に合うからと、入店してくる人も多いそうなので、その点も売上高に影響があるのかもしれません。

「私、エアラインに就職しても、結構上手くやれたかも」と話す娘。ええ、確かに(笑)。

本人曰く、今のテイクアウト店でのお仕事は、人生経験を増やす上で、とても楽しく、ためになるそうです。親の私たちも、同感です。

以上、「どこでもはみ出るギフテッド」の日常シーンをお伝えしました。

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