小学校1年生のときから始めたクラシック・バレエは、もはや娘の生活の一部。バレエのお稽古歴13年、医学部に進学してからも、娘は週に5〜7つのレッスンを受講しています。
ストレス発散・気の合うお友だちとの交友など、バレエはスポーツとしてだけではなく、娘の生活を豊かにする大事な要因のひとつ。
現在まで娘が楽しくバレエを続けることができたのは、「バレエ教室選び」に成功したからではないか、と思っております。
そこで今回の記事では、クラシック・バレエ歴13年・スイス在住のわが家の体験からオススメしたい、
海外在住者が子どものバレエ教室を選ぶときに、注意を払うべき12の項目
をテーマにします。
この記事を書こうと思ったきっかけは、とんでもないバレエ教室を選んでしまったために、「成長が止まった」子どもたちを、残念なことに私がたくさん見てきたから。
信頼できるバレエ教室を見つけるための、参考にしていただければ幸いです。
娘が通うクラシックバレエ教室のレベル:
- プロを目指す生徒も育成
(フランス・ドイツで行われるコンクールの参加者・入賞者/バレエ団付属のバレエ学校への進学者が在籍) - 先生は元プロのバレエダンサー
(有名なバレエ・カンパニー所属)
- 【海外在住で子どものバレエ教室選び】チェックリスト12項目
- 【海外で子どものバレエ教室選び】バレエ教室の指導方針
- 【海外で子どものバレエ教室選び】バレエ教室の先生の経歴
- 【海外で子どものバレエ教室選び】コンクール受賞歴へのこだわり
- 【海外で子どものバレエ教室選び】クラスの分け方
- 【海外で子どものバレエ教室選び】レッスンの頻度
- 【海外で子どものバレエ教室選び】トウシューズをいつから履かせるか
- 【海外で子どものバレエ教室選び】発表会の形式と頻度
- 【海外で子どものバレエ教室選び】バレエ団に入団した生徒の有無
- 【海外で子どものバレエ教室選び】レッスン前後の生徒の様子
- 【海外で子どものバレエ教室選び】授業中の先生と生徒の関係
- 【海外で子どものバレエ教室選び】年上生徒のスタイル
- 【海外で子どものバレエ教室選び】生徒に通学歴と教室への意見を聞く
- まとめ【海外でバレエ教室選び】体験に基づくチェックリスト12項目
【海外在住で子どものバレエ教室選び】チェックリスト12項目
<バレエ教室のホームページでチェックできること>
□バレエ教室の指導方針
□バレエ教室の先生の経歴
□コンクール受賞歴へのこだわり
<バレエ教室の先生に直接質問してチェックすべきこと>
□クラスの分け方(年齢とレベル別に十分なクラス分けがされているか)
□教室が提供しているレッスンの頻度
□トウシューズをいつから子どもに履かせるか
□発表会の形式と頻度
□教室からバレエ団に入団した生徒の有無
<バレエ教室を見学する際にチェックすること>
□レッスン前後の生徒の様子(子どもの表情・身だしなみ・生徒同士の関係)
□授業中の先生と生徒の関係(生徒が萎縮していないか)
□小学校高学年以上の生徒のスタイル
□年上(中学/高校生)の生徒に通学歴と教室への意見をたずねてみる
以下に、チェックリストの各項目について、詳細を説明していきますね。
【海外で子どものバレエ教室選び】バレエ教室の指導方針

お子さんが通いやすい距離圏にあるバレエ教室をいくつかピックアップしたら、まずバレエ教室のホームページをチェックしてみましょう。
それぞれのお教室が「指導の方針」「私たちが目指すこと」などの名目で、バレエ教室にとって最も大切なフィロソフィーを掲げているはず。
バレエ教室の世界観・指導方針が、親御さんにとってピンとくるものか、それとも多少でも違和感を感じるものかは、可愛いわが子を託するお教室選びの大切なポイントになります。
【海外で子どものバレエ教室選び】バレエ教室の先生の経歴

お子さんがプロを目指すわけではなくても、ご自分がバレエ団に所属するダンサーだった先生を選ぶべきだと、私は思います。
プロとして第1線で活躍した経験のある先生は、
- 成長途中の子どもたちの身体を、なにより大切にしてくださる
- レッスンに参加する生徒たちの礼儀作法も重んじている
- バレエへの愛が本物で、指導が丁寧
と、レッスンプラスアルファの質が高いからです。
【海外で子どものバレエ教室選び】コンクール受賞歴へのこだわり

バレエ教室のホームページに、「バレエ・コンクールでの当教室生徒の受賞歴」をデカデカと宣伝しているお教室は、避けましょう。
経営者がバレエ団に所属していたバレエダンサーだった場合、お教室からプロを目指す子どもたちを輩出/育成する経験は、当然あるはず。
でも、コンクール受賞歴に強いこだわりを見せるお教室の経営者は、「子ども中心」ではなく、プライオリティは「自分のバレエ教室の評判」にある可能性大。
そんなバレエ教室は、子どもを安心して預けられる場でありませんので要注意!
【海外で子どものバレエ教室選び】クラスの分け方

子どもの身体発育と集中力は、バレエのお稽古歴だけではなく、年齢によってもかなり違います。
ですから、
- 年齢とレベル別に十分なクラス分けがされているかどうか
- クラス分けの基準は何か
を、バレエ教室の先生が明確に説明できるようであれば、OKです。
【海外で子どものバレエ教室選び】レッスンの頻度

お子さんがバレエを長く続けるようであれば、学校の時間割と調整しながら、レッスンに参加する必要性が出てきます。
調整の融通がつけやすいように、できれば毎日参加できるレッスンを提供しているお教室を、選んでおきましょう。
【海外で子どものバレエ教室選び】トウシューズをいつから履かせるか

バレエのチュチュと同じく、トウシューズは子どもたちの憧れ。
けれども、トウシューズの練習を始める時期は、早くとも12歳ごろ。尚且つ、個人差を見極めてトウシューズの練習時期を決めることができる先生でなければ、子どもの骨と関節の発育に大変なダメージを与える危険性があると、ご存じでしたか?
私は、娘のお教室から説明を受けて、初めて知りました。善良な先生が指導者で、本当によかったです。
国際ダンス医科学学会 トウシューズを履き始める時期はいつでしょう? トウシューズの練習を始めるためのガイドライン(閲覧日2022/02/21)
【海外で子どものバレエ教室選び】発表会の形式と頻度

バレエ教室の発表会は、生徒たちにとっては結束感が高まり、思い出も増える大切な出来事。
ですが、発表会の準備には膨大な準備時間が費やされるのもまた事実。そして、親御さんにとって発表会は、支出の時期。 それぞれのバレエ教室で事情が異なると思うので、あらかじめ
- 発表会で必要となる特別授業料
- その他諸々の出費(コスチューム・メイク用品など)の概算
- 発表会への参加義務
などを確認しておくことをオススメします。
【海外で子どものバレエ教室選び】バレエ団に入団した生徒の有無

上で述べたように、コンクール受賞歴への強いこだわりを見せるバレエ教室は危険です。逆に、バレエ団に入団した/する予定の生徒の育成経験があるバレエ教室は、信用できます。
バレエ団に入団した/する予定の生徒の育成経験があるバレエ教室は、
- レッスンのレベルが高い
- 子どもの才能を潰すのではなく、育てることに焦点を当てている
という売りの魅力がありますので、とってもオススメ。
【海外で子どものバレエ教室選び】レッスン前後の生徒の様子

お子さんを通わせたいバレエ教室を選んだら、実際にバレエスタジオに足を運んでみましょう。
お子さんの体験レッスンも決め手になりますが、そのお教室に通っている生徒さんたちの表情と態度にも、注目してみてください。
子どもは正直なので、生き生きとした表情の生徒が目立つようであれば、○。生徒間の様子がアットホームな関係なら、さらによし。
映画「ブラック・スワン」の影響からか、バレエはなにかとライバル争いの象徴のように取り沙汰されますが、バレエ教室の雰囲気は先生次第。ウチの娘が通うスタジオでは、同年代だけではなく、年代を超えた友情の輪が育まれています。
また、生徒の身だしなみは(髪のまとめ方・練習着など)、先生の指導がキチンと行き届いているかどうかの目安にもなります。
【海外で子どものバレエ教室選び】授業中の先生と生徒の関係

信じられないことですが、子ども相手にとてもヒステリーな指導をなさる先生も、なかにはいるのがバレエ教室の現実。私の娘も、そんな先生にぶつかったことがあります。
バレエは定型があるので、先生の細かな指導が不可欠なスポーツですが、授業中の生徒が先生に注意されて萎縮した様子を見せていないか、体験レッスンのときに観察してみましょう。
【海外で子どものバレエ教室選び】年上生徒のスタイル

バレエ体型と言われるように、数年バレエを続けている生徒さんは、大抵スラリとしていると思います。
ですが、親御さんにぜひ注目していただきたいのは、小学校高学年以上のバレエ教室の生徒たちのスタイル。
例えば、小学校高学年の子どもたちのクラスなのに、生徒全体の印象が
- とても痩せている
- 背が低い
- 年齢よりも子どもっぽい印象の体つき
である場合、そのお教室は要注意。
バレエ教室の先生が、食事制限などのプレッシャーを生徒にかけている可能性があります。
【海外で子どものバレエ教室選び】生徒に通学歴と教室への意見を聞く

中学/高校生くらいの年代の生徒さんに、そのバレエ教室への通学歴と、先生への意見を直接たずねてみることも、情報源として役に立ちます。
そのお教室への通学歴が長いということは、それだけ生徒側の満足度が高く、バレエ教室と生徒の間に信頼関係がある証拠。
実際、バレエ教室を見学に来ている親御さんから、通学歴と先生への印象、そして他のバレエ教室に関する情報を知っていたら教えてほしいなど、娘はいろいろと質問される機会が多いと申しております。バレエのレッスンが始まる前、屈伸運動をしているときが、生徒に話しかける狙い目です。
生徒さんが楽しく、満足して通っているバレエ教室なら、おのずと通学歴が長くなり、ポジティブな意見が出てくると思うので、ためらわずに話しかけてみてください。
ウチの娘は「あなたの意見を聞いたから、このお教室に決めたわ!」と親御さんに報告される機会が多いそうで、大好きな先生のためにお教室のPRができたと喜んでいます。
まとめ【海外でバレエ教室選び】体験に基づくチェックリスト12項目
私が娘の通うバレエ教室を選んだときには、この記事でご紹介したチェックポイントなど、まるで考えずにいました。
ですが、月日の経つうちに、信頼できる先生と、娘の人間関係をとても豊かにしてくれるバレエ教室と出会えたことは、本当にラッキーだったと、感謝する機会に度々遭遇しました。
その理由は、子どもの成長にとってよくないバレエ教室にいた生徒さんたちが、娘の通う学校に何名も転入してきたからです。
わが家の場合、クラシック・バレエは、娘の体・心・友人の輪の育成すべてに好影響を与えた要因です。
私が作成したチェックリストの12項目が、海外にお住まいのみなさんがお子さんのバレエ教室を選ぶ際に、少しでもお役に立てれば、嬉しいです♪
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