大人のエゴで暗雲・モヤモヤ。羽生結弦選手のおかげで、心に青空復活

エッセイ

オタクの気はあるけど、根暗ではない私(山羊座だけど)。寒風吹き荒れる大学院時代は、同期から「茎が鉄でできているタンポポ」とからかわれたこともあったほど、私の辞書には「落ち込む」の文字はうっすらとしかない。

心がどっしり沈む経験は、チョコレートと長風呂の処方箋で解決できる幸せ者なのだが、おとといの夜から心が真っ暗・モヤモヤ。

どーすりゃいいのかわからず、ブログ記事もまとまらない。

だから、真っ暗闇の心境をそのまま、吐露することにします。

スタジオで泣き崩れるカタリナ・ヴィットの発言が、心にずっしり

フィギュアスケートの女性選手

おとといの夜、私の心が真っ暗になった原因は、例のフィギュアスケート問題。

娘も私もフィギュアスケートが大好き。通常であれば、テレビ解説に加えて、各選手のこれまでの経歴や過去のビデオも織り交ぜて、親子でワイワイおしゃべりしながら楽しむフィギュアスケート観戦なのだが、北京オリンピックは例外となってしまった。

ドイツのARDテレビスタジオでカタリナ・ヴィットが涙で訴えた内容

ドイツのARDテレビスタジオでカタリナ・ヴィットが涙で訴えた内容

ドイツのテレビ局ARDのスタジオゲストは、カタリナ・ヴィットさん(1984年サラエボ・1988年カルガリーオリンピックの金メダリスト)。

北京オリンピック・フィギュアスケート女子シングルのメダリスト決定直後、スタジオで涙をポロポロこぼしながら、カタリナ・ヴィットさんが発言したことは、

  • まだ15歳のワリエワ選手は、生贄にされた
  • 今こそフィギュアスケート大会参加選手の年齢制限を上げるべき
  • ワリエワ選手に才能があることは明らかだが、彼女の代わりになる「14歳」の選手がいるから、ワリエワ選手が立ち直れないままで、消え去るのではとおそれている
  • オリンピックでメダルを獲得できたフィギュアスケートの選手たちが、15〜16歳でキャリアの頂点を極めて、「いなくなる」のではなく、才能が成長する姿を見たい

引用元:tagesschau Katarina Witt in Tränen aufgelöst: “Walijewa zum Fraß vorgeworfen” (更新日2022/02/17)(閲覧日2022/02/17)ドイツのテレビ局・ARDの番組中で、カタリナ・ヴィットさんが発言した内容を、サイト運営者が抜粋して日本語に翻訳。

何度もカメラに背を向けて、感情をコントロールすることに努めたカタリナ・ヴィットさん。フィギュアスケートへの愛と、素晴らしい才能に恵まれた若手選手が、大人の思惑だけで人生そのものを潰されてしまう現実への憤りを全身で訴えるヴィットさんの姿が、視聴者である私の心に突き刺さった。

しかも、メダリストたちへの表彰式が始まる前の、あのゴタゴタ劇が状況の深刻さを象徴している。

大人の身勝手な思惑によって、心が歪められてしまった子どもたちが、成長して大人になってから自分で心の歪みを治すことは可能だけれど、そのプロセスは並大抵のことではない。心の修復には、適切なサポーターの存在も不可欠だ。

テレビ画面を通して目にする少女たちの姿と、真っ暗な未来設計図。そして世界の晴れ舞台に挑む以前で踏みにじられたであろう、才能溢れる数々の選手たち。子どもの心がズタズタにされていく過程を目にしながら、何もできない自分への憤りと虚無感。そんなことを考えていたら、眠れないまま夜を過ごしてしまった。

追記(2022/02/20):カタリナ・ヴィットさんが望んでいたように、大会参加選手の年齢を引き上げる提案が、国際スケート連盟から出されました。

ISU=国際スケート連盟は、フィギュアスケートについて、オリンピックなどのシニアの大会に出場できる年齢の制限を、現在の15歳から17歳に引き上げるよう、6月に行われる総会に提案する

引用元:NHK NEWS WEB フィギュア シニア大会の年齢制限 17歳に引き上げ提案へ ISU 
(更新日 2022/02/19) (閲覧日 2022/02/20)

連想ゲームの主題「大人の思惑」で浮かんだ答えは「提携校進学制度」

東京大学

落ち込みだけではなく、浅い眠りにも普段は縁のない私だが、昨日は私の中で「ネガティブの連鎖」が発生したようだ。

連想ゲームで出された主題のごとく、私の頭に浮かんでいた「大人の思惑」という題材が負の力で引き寄せてしまったテーマは、「提携校進学制度」。

ネット上で検索すればするほど、「提携校進学制度」というお題が、黒い底なし沼にズブズブ沈んでいく感覚に襲われる。

国民の心にモヤモヤを生むような解決策ではなく、いっそのこと佐藤ママを侍従に抜擢して、東大合格の秘訣を授けてもらったらいかがだろう。

だけど、「東大進学」という夢にチャレンジなさるのは、お子様ではなく親御さんご本人で、と申し奉る。お子様ご自身の御意であるなら、それはそれでようございますが。

それにしても宮様たちは、ご自分の出身校である学習院の同窓会にご出席なさるのかしらん。

落ち込み予防にヘビロテ動画も、今回ばかりは効果なし…

パンダの赤ちゃん

スケートも、提携校進学制度も、私の目には大人の思惑で翻弄される子どもがテーマなので、心が真っ暗・モヤモヤだ。

「何か気分転換になるような動画リンクを送ろうか?」と娘が気づいたほど、私は落ち込んでいたらしい。

でも、娘のオススメ動画リンクは、アブナイのだ。「これ、ママのレベルでも平気だから」とイチオシで推薦されたフィットネス動画の2週間チャレンジに挑戦した私。初めの3日は歯を食いしばったのだけど、遅れてやってきた筋肉痛がヘビー級で、買い物袋でさえ担げないほど苦しんだ過去がある。ええ、チャレンジはもちろん途中で、ギブ・アップ。

フレディ様も平井堅さんも、和歌山アドベンチャーワールドの楓浜ちゃんでさえも吹き飛ばせない私の心の澱。

・・・そういえば、羽生選手の特別記者会見をまだ見ていなかった。

羽生結弦選手の清廉潔白さで心が青空に【ありがとう】

フィギュアスケーター男子

松岡修造さんとのインタビューでの、「努力って報われないなって思いました」の羽生選手の発言があった日は、私事で恐縮だが、母の命日だった。

母が亡くなってから早30年。報われない努力ばかりで嫌になることも多いけれど、せっせと坂を登り、自分自身を叱咤激励する日々の私を、母はせめて誇りに思っているだろうか…と、心の中で母に問いかけることが、私には多々ある。

羽生結弦選手の美しい氷上でのお姿はもちろんのこと、「何が起きても折れない強さ」から、ポジティブエネルギーをしばしば充電していた私。身勝手で申し訳ないけれど、「努力が報われない」なんて、羽生さんに言ってもらっちゃ困るのよ。

だから、おそるおそる記者会見の概要記事をチェックしてから、会見の動画を見たのだ。

あの「努力が報われない」発言からわずか4日しか経っていないのに、リカバリーしてくれた羽生さん。私は、ただただ「ありがとう」と伝えたい。

気高い精神・ライバルへのリスペクト・感謝を言葉と態度で表現できる謙虚さ。清廉潔白で崇高な内面が、羽生選手の一挙手一投足から、放たれている素晴らしさ。

だからあなたは、羽生結弦さんなのだ!

北京オリンピックの羽生選手の演技は、私には大きな感動をもたらした。

そして、羽生選手の人間らしい一面を垣間見ることができた「報われない」発言と、あっという間のリカバリーで再びカメラの前に登場した羽生結弦選手のおかげで、私の心は快晴の清々しさに包まれた。

私の心が暗雲・モヤモヤでいっぱいになった「大人の思惑で振り回される子どもの悲劇」はあいにくと未解決のままだけれど…。

羽生選手は、浄化能力でもGOATだわ。ありがとう!!

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