【ピーター・ベンス】世界最速ピアニストのコンサートは画期的なショー

エッセイ

ピーター・ベンスさんは、クラッシックとポップミュージックの境界線を壊す画期的な演奏で評判のピアニスト。

スイスのベルンで見たコンサートは、ピアノコンサートの域を超越した素晴らしいショーでした!

ピアニスト、ピーター・ベンスさんのプロフィール

  • 1991年生まれ、ハンガリー出身のピアニスト・作曲家・サウンドデザイナー。バークリー音楽大学卒業
  • 「世界最速ピアニスト」のギネス世界記録保持者(1分間で765のピアノキーヒットに成功)
  • 過去2年間、YouTubeで8億回以上動画が視聴された人気ピアニスト
  • アルバム「The Awesome Piano」(2020年発売)は、ビルボードの世界ランキングで11位を獲得

ピーター・ベンスさんのピアノコンサート体験記〜スイス・ベルンにて

ピーター・ベンスさんのピアノコンサート体験記〜スイス・ベルンにて

スイスのベルンで公演するのは3度目というピーター・ベンスさんのコンサートが行われた会場は、コチラ↑のカジノ。

ライトアップされておごそかな姿のベルン大聖堂と対照的に、カジノの中はとてもきらびやか。イメージ的には、タイタニックのアッパークラスといった風情です。

ベルンでは、「カジノといえば、クラシックのコンサート会場」のイメージがあるのですが、ピーター・ベンスさんのコンサートは、その概念を完全に壊す斬新なものでした。

ピーター・ベンスさんのコンサートは斬新でマジカルな魅力でいっぱい

ピーター・ベンスさんのコンサートは斬新でマジカルな魅力でいっぱい

2022年10月11日に、私がベルンで訪れたピーター・ベンスさんのコンサートプログラムは、

  • 自らが作曲した未発表の新曲
  • 即興
  • 「The Awesome Piano」の収録曲
  • 作曲を志すきっかけとなった憧れの作曲家、ジョン・ウィリアムズさん(「スター・ウォーズ」、「ハリー・ポッター」など)の作品
  • マイケル・ジャクソンのメドレー
  • QUEENのメドレー

という内容で構成されていました。

90分の演奏終了後、観客のスタンディングオベーションが鳴り止まず、なんと2回もアンコールのサービス演奏がありました。素晴らしかった〜♪♫

ピーター・ベンスさんのピアノコンサートが斬新でマジカルな理由

ピーター・ベンスさんのピアノコンサートが斬新でマジカルな理由
  • ピアノが出す音に対する概念を打ち破る演奏法を全身で表現
  • チャーミングなお人柄(MCが最高)
  • 演奏と曲目に合わせたライトショーで生まれるポップコンサート感覚

舞台に登場した途端、挨拶もそこそこにササッとピアノに向かい、演奏を始めたピーター・ベンスさん。

だけどその直後に、もの凄くパワフルで、バリエーションに富んだ奥行きの深い音が会場を包み、「ピアノ1台でオーケストラに匹敵する音を奏でるピアニスト」の前評判通りの演奏に圧巻された観客を、魅了していました。

登場の仕方から、「シャイなのかしら?」と思ったピーター・ベンスさんは、観客のハートをつかむのが実はお上手と思ったのは、その後のこと。

  • 遅刻して、会場内に導引されてきた観客に「遅いよ」と声をかける
  • 「発売間近の新曲なので、あなたたちが初めてのリスナー」と観客の心をくすぐる
  • 「手が疲れたので、即興で休憩」と笑いを誘う ←でも休憩とは程遠い演奏内容
  • 「この会場のピアノの破損を心配する保険会社員が見張っているので、一部は録音した音響と混ぜて演奏します」と冗談を交えた後、ピアノの弦が切れたポーズ

など、演奏の合間には何度も笑いと拍手が飛び交うほどでした。

曲目ごとにアレンジしてあるライトショーも、会場の雰囲気を盛り上げるのに、最高の雰囲気をもたらしていました!

既存の枠をはみ出すピーター・ベンスさんのピアノ演奏は画期的すぎ?

既存の枠をはみ出すピーター・ベンスさんの演奏は画期的すぎ?

もちろん、MCやライトよりももっと観客を惹きつけたのは、演奏の素晴らしさです。

ピーター・ベンスさんが奏でるメロディは、斬新で画期的。

「ピアノに、こんな使い方があったとは!」と、感嘆するばかりでした。

まるでご自分がピアノの一部であるかのように、楽しみながらピアノを演奏しているベンスさんのお姿は、本当にアツい♪

そんなピーター・ベンスさんの演奏スタイルを「ピアノの扱い方が荒っぽすぎる」と批判する声も、YouTubeのコメント欄ではチラホラ見かけました。

けれども、コンサート会場で耳にした音は、ダイナミックだけど、全然荒っぽさを感じさせず、むしろ一音ずつ、「音楽への愛」から奏でられている感じ。音楽が好きでたまらない感情を、ベンスさんが全身で表しているのです。

それに、世界で大ヒットしたアルバム、「The Awesome Piano」のレーベルはあのSTEINWAY&SONSだという事実から見ても、うるさい外野の声は、ジェラシーから生まれた批判なのでは…という気がします。

ピアノをただ乱暴に扱う演奏者を、STEINWAY&SONSが支持することは、まずあり得ないと思うので。←でも、スタインウェイがピーター・ベンスさんのような「新興音楽ジャンル」(スタインウェイの歴史と比較した場合)をサポートするなんて、クールじゃありません? もっと伝統にこだわるイメージが、私の頭の中にはあったのですが。

ですから、ピーター・ベンスさんに上がっている一部の批判の声は、ピアニストのアレクサンダー・ガジェヴさんが指摘していた「枠へのこだわり」ではないか、などと私は想像した次第です。詳細は、コチラ↓の記事でご覧ください。

***********

これまでのピアノ音楽に対するイメージを一掃する、ピーター・ベンスさんのコンサートは、もしお近くで開催される場合には、必見のレベル♪

YouTube動画だけでも、1日の快適指数を100%に高めてくれるので、皆さんに心からオススメしたいです。

外部リンクピーター・ベンスさんの公式サイトへのリンク

タイトルとURLをコピーしました