エリザベス女王の死去に伴い、注目を浴びているヘンリー王子とメーガン妃の行動。
おふたりがいつも「手つなぎ」で登場する理由に隠された心理を、科学研究の結果から考察してみました。
「手つなぎ」だけでは心を落ち着けることができず、メーガン妃は献花の前で「腕組み」をしたのかもしれません。←コチラも研究からの考察です。
【ヘンリー王子夫妻】必ず手つなぎでメディアに登場する心理は何?
ヘンリー王子とメーガン妃は、婚約発表時代からいつも「手つなぎ」で公の場に登場する様子が、メディアでたびたび報じられています。
王室関連テーマの専門家によれば、公衆の面前での「手つなぎ」はロイヤル・プロトコールには違反していないとのこと。そもそもヘンリー王子夫妻はすでに、イギリス王室を離脱ずみですしね。
けれども、プロフェッショナルの威厳あふれる姿勢で公務をこなすロイヤル・ファミリーの中では、ヘンリー王子夫妻の態度は、どうしても目立ちます。
特に今回、エリザベス女王の追悼礼拝という正式な儀式で、ヘンリー王子夫妻がいつもの「手つなぎ」だったことに対して、違和感を覚えた人々は、少なくなかったようです。
【ヘンリー王子夫妻の手つなぎ】心理学研究が解明した手つなぎの効果
バージニア大学の情動神経科学研究所の所長、ジム・コーン教授は、「手つなぎ」研究を専門とする臨床心理学者。
コーン教授のグループは、「手つなぎ」が実際にストレスを減らす効果を、磁気共鳴機能画像法(fMRI)を用いて検証することに成功しています。
磁気共鳴機能画像法(fMRI)とは?
fMRIは,磁気と電磁波によって断層画像を取得するMRI(Magnetic Resonance Imaging)の技術を用いて,脳内の血流を可視化する方法です。これにより,例えば,課題を行っているときに脳のどの部位が活性化しているか知ることができます。
引用元:広島大学 脳・こころ・感性科学研究センター<fMRI(機能的磁気共鳴画像)>
愛するパートナーとの「手つなぎ」はストレス抑制に効果あり
コーン教授のチームの研究では、被験者(研究に参加してくれた人)がfMRIの中に横たわっている間、1)何も起きない(緑のバツ印が表示される)、2)足首に不快な痛みを与える(赤のバツ印を表示)という、2つの状況を設置。
これら2つの状況を、
- 被験者がひとりぼっち
- 研究者が被験者の手を握る
- 被験者のパートナーが、被験者の手を握る
という条件のもと被験者に体験させ、脳のストレス反応をfMRIで検証したのです。
その結果、
- 自分のパートナーが手を握っていた場合が、ストレス抑制にはいちばん効果的
- 自己申告によるカップルの「幸福度」が高かった被験者は、「幸福度」が低かった被験者と比べると、自分のパートナーとの「手つなぎ」で、さらに脳のストレス反応が軽減していた
と判明しているのです。
たかが手つなぎ、されど手つなぎ。
手つなぎだけで、こんな風にストレス抑制効果が得られるなんて、興味深いですよね。しかも、パートナー間の主観的幸福感が、「手つなぎ」によるストレス抑制反応に影響を与えるとは。
研究の詳細をご覧になりたい方は、コチラ↓へどうぞ。
愛するパートナーとの「手つなぎ」でストレスが抑制できる理由
なぜ「手つなぎ」が、ストレスを抑制できるのでしょうか?
その理由は、ヒトが進化の過程で身に付けた知恵ではないかと推測されています。
自分の身を守るためには、ひとりで孤立しているよりも、誰かと一緒にいるほうが、危険に上手く対応しやすい。手をつなぐことは、誰かの存在を確信するための最も簡単な方法だ、というのがその説明です。
【ヘンリー王子夫妻】手つなぎ効果が足りずにメーガン妃は腕組み?
ウェストミンスター寺院で行われたエリザベス女王の追悼礼拝の数日前、ウィンザー城をウィリアム皇太子夫妻と共に訪れたヘンリー王子夫妻。
このサプライズ訪問では、エリザベス女王に手向けられた花束とメッセージを前に、メーガン妃が「腕組み」をしていた姿も、批判の的となっていました。
ドイツとアメリカの研究者が共同で行った研究によれば、潜在的な外部からの脅威に対し、自分の弱さを意識した当事者が、「腕組み」をする心理が報告されています。
ウィンザー城でも、人々の前に「手つなぎ」で登場したヘンリー王子夫妻ですが、お城の周囲を埋め尽くしていた大量の献花を前に、背後からはエリザベス女王に哀悼の意を示すために集まった国民の視線を感じていたメーガン妃は、もしかしたら耐え難いほどの恐ろしさを心に抱いたのかもしれません。
先ほど述べたバージニア大学の研究結果によれば、主観的な「幸福度」が高かった人は、「幸福度」が低かった人と比べると、パートナーとの「手つなぎ」で得られるストレス抑制効果が高い…。
いえいえ、だからといって、某ご夫妻の主観的幸福度が高くないなんて、誰もそんな邪推は、口にしていませんわよ。