マイメロママの毒舌:痛いところを突く本音はイイナ!じゃないの?

エッセイ

1967年生まれの私は、完全なサンリオ世代。毎月お小遣いが出ると、お財布(もちろんサンリオキャラクターの柄よ)を握りしめ、一目散に渋谷のサンリオショップにすっ飛んでいったものよ。
いちご新聞だって購読していたわ。

そんなサンリオの人気キャラクター、「マイメロディ」のバレンタイン商品が発売中止になりました。その原因は、商品のモチーフに使われたマイメロママの名言が、「性的偏見を助長する」と批判の対象になったから。

だけど、マイメロママのお言葉は、痛いところを突くセリフばかりで興味深いので、哲学的に掘り下げたいと思います。

関連サイト

マイメロママの毒舌が冴える「おねがいマイメロディ」シリーズ

マイメロママの毒舌が冴える「おねがいマイメロディ」シリーズ

「おねがいマイメロディ」は、2005年から2006年まで、テレビ大阪が制作したアニメ。

ほんわかとした絵柄からは想像もつかないほど、「天然」という枠には収まりきれない毒をまき散らすマイメロディは、とても強烈。

でも、マイメロが足元にも及ばない強力な毒矢を次々と飛ばすマイメロママは、ブラック・ユーモアの権化の存在なのです。

「あら、マイメロディのアニメ?」と懐かしくなって、娘と一緒に見ようかな、と思った私は、アニメが放つ毒々しさに驚いた記憶があります。

でも、サンリオがよくこんな内容を許したわね〜と、逆にイメージのギャップを楽しんだのも事実。

東京出身の私にしてみると、「おねがいマイメロディ」の制作会社が大阪だったことが、アニメのお笑い度が冴えている秘密のようにも思えるのですが。知らんけど。

マイメロママの「愛」に関する名言

一度や二度の失敗でくよくよするような男をつかんだら一生の不覚よ

「成功とは、失敗が続いてもやる気を失わない才能である」という、ウィンストン・チャーチルの名言に通じるものがある、マイメロママのお言葉。

でも厳密に考えると、失敗したことが「何」なのかにも言及しないとね。

仕事や人生の大計画なら、失敗をものともせずに立ち上がれる性格は大切。
でも、度重なる結婚失敗の原因を振り返ることなく、新しいパートナーに走るような相手だと…、ねぇ? 私の義父がその典型ですけど。

女の子にわざと女の子の話をするのは、不器用な男の子がかまってほしいからよ

これは、どうなのかしら…。私が女の子だった時代は、もはやディノサウルスが生息していたころだから、わからないわ。そうなの? と聞いてみたいけど、男の子の知り合いがいないので、不明。

女の敵は、いつだって女なのよ

商品発売中止の原因となったのが、このマイメロママの発言らしいです。

「おねがいマイメロディ」が放映されたころと比べると、現在では女性の社会進出度がまったく異なるので、仕事面では「出る杭」の女性を男性が叩く、なんてことも多いのでは。

私の本音を申し上げると、

「女の敵は、いつだって社会なのよ」 Dr.ユキ

てなとこかしら。

だって私の暮らしているスイスでも、「家事」や「子育て」って、自動的に女性の分担になっているカップルだらけだもの。

男性の概念というより、社会と生物学上の要素かもしれないけれど。

男と女の事に他人がとやかく言ってもね

こりゃ本当にそうだわ。私は芸能人のゴシップを読むのが好きだけど、口は出していないわ(←これって、セーフ?)。

だけど、このセリフも現代社会ではすべてのジェンダーに対応できるように、書き換えが必要なようね。社会の変化は素晴らしいことだけれど、この点については、あぁ、もう何だか、今の社会って複雑すぎる!そう感じるのは、私が昭和化石のせい?!

恋人がいない人に限って、人の恋を心配したがるものなのよ

まあね、自分の恋愛で忙しいと、他人の恋の行方にかまっているヒマなど、ないものね。

他人の心配をする人ほど、「人の不幸は蜜の味」と密かに喜ぶタイプじゃない?
あら私、マイメロママより毒舌かしら。

昔話をしている男ほど将来を期待できないものよ

残り少ない将来しかないけれど(笑)、シニア世代で昔話をするのは、たしかにつまらない男が多いですね。

アラサーより若くて昔話をする男って、いるのかな。
なんだろ、幼稚園時代の初恋の思い出とか? 100円のガチャガチャですごいモノ当てたとか?
昔話の内容が気になります。

男の子が言う「いつか俺はやるぜ」はあてにならないから信じちゃダメよ

どこで読んだか忘れてしまったのですが、湘南乃風のショックアイさんが、まだ有名になる前に「いつか俺はやるぜ」と言い続けた自分を信じてくれた奥様を幸せにするためにも頑張ったという、愛のあふれるお話。さすが歩くパワースポット。

本当に何かを成し遂げる男と、いつまでもダラダラしている男の差は、何だろう。
オーラ? 神社での願掛け? ショックアイさん、是非教えて。

相手を見定めるならランチからの方がいいわね。いきなりディナーは…だめよ

このセリフは、お年頃のお子さんがいるご家庭では、「一家にひと言」的な名言。

しかしこのセリフをわが子に向かってサラッと口にできる親は、現実問題として存在するのかしら?

親御さんに同じようなセリフを言われたことがある人は、手を上げて、は〜い。・・・誰も、いなくない?

だからこそ、マイメロママにこんなセリフを言ってほしいのに。

男って、プライドを傷つけられるのが一番こたえるのよ

これまた、大当たりでしょう。男性は意外と傷つきやすかったりするものね。

「女性はね、プライドを傷つけられる機会が多すぎるから、いちいち傷ついている時間がないのよ」Dr.ユキ

って、マイメロママに対抗してどーする気なの、いったい全体私ったら。

女ってね、ダメな男ほど放っておけないものなのよ

しかも、美女で欠点の見当たらない人ほど、ダメな男に引っ掛かってしまうのって、謎。

唐突ですが、「米倉涼子さんと安住紳一郎アナウンサーが結婚!」なんて運びになるといいのだけれど。事実婚でも、もちろんいいわ。←我ながら何様発言。

なぜ急に米倉さんが出てきたかですって? それは、私の脳内変換が原因。上の文をご覧になって。あくまでも私の頭の中にある印象ですから、事実とは異なる可能性は十分、ございます。

米倉さんと安住さん、大人になると傷つけ・傷つけられることが怖くなるから、本当に好きな人と距離を置いてしまう…という空気がおふたりを包んでいるようで、気になるの、私。

男と女のことに口出しする私に、マイメロママから毒矢が飛んでくるわ(笑)。

女心は秋の空より移り変わりが激しいのよ

これは、人によるんじゃないかしら? 男でも、昨日の満月の美しさを朝になったら忘れて、別の美しいものに心を惹かれる人って、いるでしょうに。光源氏なんて、秋の空より心の変化が速攻じゃない。

傷ついた心の絆創膏は新しい恋よ

「おねがいマイメロディ」のファンにとって、「絆創膏」は隠語です。

怪我をした人がいると、すすんで絆創膏を傷口に貼ってあげるマイメロディ。でも、マイメロの優しい素振りに騙されちゃダメだと、ファンなら知っているわ。

不器用なマイメロは、毎回絆創膏をずれた位置に貼ってしまうので、上手くいくまで何度もはがして貼り直すから、貼られる方は痛いのなんの。

実際にあれだけ粘着力のある絆創膏があったら、すごく便利だとジェラシーを感じるほど優れものの絆創膏。マイメロのデザインで発売したら、ヒットすること間違いなしですわよ、サンリオさん。

マイメロママのタコと大根バレンタインセットが発売されたらイイナ!

マイメロママのタコと大根バレンタインセットが発売されたらイイナ!

「おねがいマイメロディ」のバレンタインがらみのお話で、マイメロたちは愛のシンボルを「チョコ」ではなく「タコ」で表現するという回がありました。

マイメロパパにプレゼントするため、海に潜って素手でタコを捕まえるマイメロママ。
しかも、捕まえたタコを気絶させるために使う道具が、マイメロパパが丹精込めて作った大根というコテコテに凝った構成で、私はお腹を抱えて笑った覚えがあります。

いっそのこと、来年のバレンタインはマイメロのキャラクターで「タコと大根の形のバレンタインチョコセット」を発売したらどうでしょう?

根強いファンからの予約注文が殺到するかもしれなくてよ、サンリオのみなさま!

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今回のおちゃらけた記事内容とは正反対の、シリアスな内容の記事となりますが、サンリオ設立の背景となった、創業者・辻信太郎さん(いちごの王様)の戦争体験から生まれた「みんな仲よく」の企業理念と、社名「サンリオ」の意味、そしてKawaiiが人を幸せにするパワーについて興味のある方は、コチラ↓へどうぞ。

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