イースター(復活祭)は、キリスト教のお祭りだとご存知の読者の方も多いはず。
けれどもイースターのお祭りは、
- 毎年日付が変わる
- 実は「4つの祭日」から成り立っている
ことまで把握していらっしゃる方は、あまり多くないのでは。
少なくとも私は、スイスに住むようになるまでこの事実を知らなかったので、何度も大型連休用の買い物をすっ飛ばした経験がございます(笑)。
ちょっと角のコンビニまでのクセが、いつまでも抜けない私の苦い体験を元に、
- 【2024年】イースターの日程
- イースター連休でのお店の営業時間:スイスを含む西ヨーロッパの旅行者必読!
- イースターの日付は毎年このように決まる
- イースター関連の4つの祭日:意味をカンタン解説
- 【おまけ】うさぎと卵のチョコレートはスイスのイースター風物詩
の5点をご紹介します。
この記事を読めばヨーロッパ旅行中、イースターの祝日で閉店しているスーパーマーケットやレストランのドアの前に立って呆然……とする体験は、しなくてすむはず!
【2024年】イースターの日程・スイス編
- 3月28日(木):聖木曜日
- 3月29日(金):聖金曜日
- 3月31日(日):復活祭
- 4月1日(月):イースターマンデー
【イースター関連の4つの祭日】スイスのお店の営業時間と休業日
- 聖木曜日:17:00まで営業*
- 聖金曜日:休業
- 土曜日:祝日ではないので17:00まで営業*
- 復活祭(日曜日):休業
- イースターマンデー:休業
*お店(スーパーやデパートなど)の開店時間は、大きな街の大きな店舗だと午前8時から、それ以外は午前9時からが一般的です。
また、都市駅構内にあるお店は、イースターの祝日期間でも通常は営業中です。ただし、早めに(17:00頃)閉店となることが多いので、お気をつけて!
【イースター(復活祭)】毎年日付はこうして決まる
日本育ちの私だけではなく、私の潜伏先・スイスの人たちも、毎年イースターの祝日がいつになるのか、頭がこんがらがっている人が多発しています。
その理由は、
【イースターの日付を決定する要因】
- 春分の日:毎年不定
- 満月:毎年変化
- 西方教会と東方教会:使用する暦が違う
という3点に影響を受けているため。
順に説明していきますね。
【イースター】日にちの定義要因は春分の日・満月・暦
【イースターの日付はこうして決まる】定義
春分の日(3月20日または3月21日)を過ぎてから来る満月の次の日曜日
イースターの日付決定第1要因「春分の日」がいつになるのかは、毎年前年の2月1日に、国立天文台が正式決定した日付を発表しているそうです。
この歳になるまで、知りませんでした! ←学校で習ったけど、忘れたのかも(汗)。
関連サイト:国立天文台 <質問3―2)春分の日はなぜ年によって違うの?>(閲覧日2023/03/15)
また、春分の日の後に、イースターの日付決定第2要因「満月」がいつやって来るのかという情報も、国立天文台が毎年公開している「暦要項」にある「朔弦望」という項目で確認することができるとのこと。
ところで、「朔弦望」という言葉も素敵♪ この記事の執筆により、私が初対面した日本語の美しい言葉です。
朔弦望
暦で、月の満ち欠けを示したもの。朔(新月)・弦(上弦または下弦の月)・望(満月)をひとまとめにした呼び方。
引用元:コトバンク 出典:小学館 デジタル大辞泉 <朔弦望>(閲覧日2023/03/15)
参照サイト:国立天文台 <質問2―5)満月や新月の日を知るにはどうすればいい?>(閲覧日2023/03/15)
国立天文台がさりげなく発信している情報って、実はスゴくてヤバいんですけど?!
最後に、イースターの日付決定第3要因「暦」について。
ヨーロッパとひとくちに言っても、私の潜伏地スイスをはじめとする西ヨーロッパの国々が属する西方教会と、東ヨーロッパ・ギリシャなどが属する東方教会では、使用している暦が異なるため(西:グレゴリオ暦/東:ユリウス暦)、イースターの日付も違うというのが、さらなる混乱のポイント。
旅行者/滞在者の場合、カンタンな目安になるのは、
- 日本と西ヨーロッパの西方教会はグレゴリオ暦を使用しているので、イースターの日付は通常のカレンダーと同じ
- 東ヨーロッパ・ギリシャなどが属する東方教会で使用しているユリウス暦だと、イースターの日付がズレる
ではないかと思います。
関連サイト:
フリー百科事典 ウィキペディア <西方教会>(更新日2022/12/02 22:00 UTC)(閲覧日2023/03/15)
フリー百科事典 ウィキペディア <東方教会>(更新日2022/11/2408:43 UTC)(閲覧日2023/03/15)
【イースター関連の4祭日の意味】聖木曜日・聖金曜日・復活祭と翌日
- 聖木曜日(ドイツ語Gründonnerstag):イエス・キリストと使徒たちが最後の晩餐をとった日
- 聖金曜日(ドイツ語Karfreitag):イエス・キリストの磔刑による受難を記念する日
- 復活祭(ドイツ語Ostersonntag):イエス・キリストが死後3日目に復活したことを記念する日。キリスト教で最も大切なお祭りの日
- イースターマンデー(ドイツ語Ostermontag):復活祭翌日の月曜日
イースター休暇は、日本のお正月3が日的な存在なので、スーパーやデパートだけではなく、レストラン・カフェも通常は休業になることがほとんど。
ですから、ヨーロッパで街の観光をするご予定の旅行者の方は、要注意です!
特に、イースターマンデーは、国によって祝日かどうかが異なるので、事前のチェックが必須となります。←ちなみに、スイスでは祝日です。
関連サイト:フリー百科事典 ウィキペディア <イースターマンデー>(更新日2022/02/12 11:52 UTC)(閲覧日2023/03/15)
【スイスのイースター】どこのスーパーもうさぎと卵のチョコだらけ!
スイスでのイースターの風物詩は、うさぎと卵の形のチョコレート。
うさぎは繁栄を、卵は命を象徴するシンボルだと考えられているので、イースターの数週間前になると毎年恒例の風景なのですが、大手スーパーのフロアを占拠するほど大量のチョコの山には、今更ながら圧倒されます。
それもそのはず、スイス連邦の公式サイトにも、
スイス人ほどチョコレートを食べる国民は他にいない。:年間一人当たりのチョコレート消費量は10kgを超える。
引用元:スイス連邦公式サイト(日本語版) <スイスの料理―統計デー>(更新日2022/11/02)(閲覧日2023/03/15)
と記載があるほど。
ちなみに日本人のチョコレート消費量は、年間2.1kgとのことです。
試しに夫(スイス人)が毎晩欠かさず口にしているチョコレートの量で計算してみたところ、年間消費量はたしかに10〜11kgになると判明して、ちょっと愕然(夫がコチラ↑の卵形チョコ全種類を購入することは毎年恒例の出来事)。
「私が食べるチョコの量なんて、雀の涙」なんてこれまで思っていたのですけど、もしかしたらこの感覚には認知バイアスがかかっているのかも(笑)。
日本人の年間チョコ消費量を、大幅に上回っていることはおそらく確実と思われますが、ダイエットはイースター連休が終わるまでお預けにします。
だって、どこもかしこもチョコのうさぎと卵だらけ、しかもどのチョコも絶品の美味しさですもの。ダイエットなんて、ムリムリ、絶対。
何はともあれ、イースターの数週間前から復活祭前日の土曜日までにスイスを旅行で訪れる方は、ぜひご自分の目で街にあふれかえるチョコのうさぎと卵の山を、お楽しみください♪
昨日訪れたベルンのスーパーでも、観光客の人たちがほとんどパレード状態のチョコうさぎを見て大興奮! 見ていた私まで嬉しくなるほど、皆さん童心に帰って大喜びしていました。
・・・イースターの後に私を待ち受けるのは、この↓生活(涙)。
と、悔やんでいた私に2024年からはオサラバできた奇跡!イースターの時期は、思いっきりチョコを食べまくるわ🎵
<参照サイト>
コトバンク 出典:小学館 デジタル大辞泉プラス <聖木曜日>(閲覧日2023/03/15)
コトバンク 出典:小学館 デジタル大辞泉プラス <聖金曜日>(閲覧日2023/03/15)
コトバンク 出典:小学館 デジタル大辞泉プラス <復活祭>(閲覧日2023/03/15)
農畜産業振興機構 <チョコレートと砂糖のおはなし>(閲覧日2023/03/15)