【EU非加盟国SWISS便欠航・遅延】EU 261適用補償の可能性有

スイスライフ

スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)が、2022年8月から10月の期間にさらに700便を欠航すると発表しました(2022年6月28日)。

2022年、すでに3度目の大量なSWISS欠航便のニュースを耳にし、私が気になったのは「EUに加盟していないスイスの航空会社であるSWISS便が欠航・遅延になった場合、EU規則で補償が出るのか?」という疑問。

その答えは、スイス連邦の公式サイトで見つかりました。

万一、SWISS便利用時に遅延や欠航のトラブルに巻き込まれた際、補償交渉に役立つ情報をまとめてご紹介します。

ヨーロッパの航空会社相手の場合、遅延・欠航という迷惑を被った「お客さま」であるあなたが積極的に動かなければ、エアラインからの真摯な対応など、夢のまた夢。
補償対象の内容を確認して、しっかり権利を主張しましょう!

EUにおける旅客の権利を守る「EU規則261」とは?

EUにおける旅客の権利を守る「EU 261規則」とは?

旅の達人は知っている、耳よりな情報。

それは、ヨーロッパ旅行でフライトが遅延、もしくは欠航となった場合、旅客を守る法律「EU261/2004」に基づいて、補償がもらえるかもしれないという、不幸中の幸い的な知識なのです。

EU規則261が適用対象となる国と条件

EU 261規則が適用対象となる国と条件

EU規則261が適用される国は、EU加盟国とアイスランド・ノルウェー・スイスです(2022年6月29日の記事執筆日の状況)。

以下の説明では、EU 261適用国と省略して説明していきます。

EU規則261が適用されるフライトと航空会社の条件

EU 261規則が適用されるフライトと航空会社の条件
  • EU 261適用国からの出発便すべて:運航航空会社の国籍関係なし/LCCも含む
    例)ルフトハンザ・SWISSだけではなく、シンガポールやANA便もOK
  • EU 261適用国圏外から、圏内に到着する便:EU 261適用国の航空会社の便のみ対象
    例)ルフトハンザ・SWISSならOK。ANAだと適用外
  • フライトが確定している便で、出発時刻の45分以上前までにチェックイン完了済み
  • 公示運賃でチケットを購入(パッケージツアーもOK)

EU規則261が適用外のケース

EU 261規則が適用外のケース
  • 不可抗力により特別な事態が発生した場合
    例)天候不良・自然災害や政情による安全上のリスク・ストライキなど。コロナによるキャンセルは、代金の払い戻しはあるが補償金は出ないとのこと(知人の体験談)
  • フライト日程の14日以上前の段階で、欠航と決定した場合
    例)今回のSWISSの欠航便発表のケース(2022年8〜10月の欠航を6月に発表)

【EU規則261の補償額】フライトの欠航・遅延・搭乗拒否の場合

【EU 261規則の補償額】フライトの欠航・遅延・搭乗拒否の場合

EU規則261の必要条件が満たされた状況で、フライトの遅延・欠航・オーバーブッキングによる搭乗拒否が生じた場合、航空会社から補償金をもらえます。

  • 250ユーロ=1500km以内のフライト/2時間以上の到着遅延
  • 400ユーロ=1500km以上3500km以下のフライト/3時間以上の到着遅延
  • 600ユーロ=3500km以上のフライト/4時間以上の到着遅延

*上記の到着遅延時間に満たない場合、それぞれの該当補償金の半額が支給されます。

ちなみに、補償金は「大人・子ども」の区別なく支払われます。

オーバーブッキングによる搭乗拒否の場合だけ、空港で直接補償金を受け取ることができます。欠航と遅延の場合は、自己申請後に補償金が支払われますので、ご注意。

【EU規則261の補償】フライト遅延時のサポート

【EU 261規則の補償】フライト遅延時のサポート

EU規則261の遅延条件に当てはまる場合、

  • 待ち時間の食事・軽食
  • ホテル宿泊費(翌日までの待機が必要な場合)
  • 空港とホテル間の移動費
  • 電話やメール送信

といったサービスを使う権利も認められています。申請の際に、領収書の提出が必須ですので、キチンと保存しましょう。

【SWISS便の欠航・遅延による補償】関連サイトへのリンク

【SWISS便の欠航・遅延による補償】関連サイトへのリンク

SWISSのウェブサイト <フライトの遅延またはキャンセルの場合の補償申請>

SWISS 運航便の目的地への到着に3時間以上の遅延があった場合、またはフライトがキャンセルされた場合、お客様はこちらのオンラインフォームを利用して欧州議会およびEU理事会規則 (EC) No.261/2004に基づく補償申請を行うことができます。

引用元:SWISS <フライトの遅延またはキャンセルの場合の補償申請>

SASのウェブサイト <EUにおける旅客の権利>

EU規則261に定められているフライトの欠航・フラ遅延・搭乗拒否・ダウングレードなどに関する情報が、日本語で記してあります。

SASの利用者だけではなく、EU規則261適用国の条件は同じなので、詳細確認用でリンクを貼っておきます。できればどなたも見る必要がなくて済めばいいのですが…。

スイス連邦の公式サイト(英語版) <Air Passenger Right>

あなたのフライトがEU規則261の適用条件に当てはまる欠航・遅延であるにもかかわらず、SWISSのカウンターで知らんぷりをされてしまうなんて事態が起きたら、コチラ↓のリンクをクリックして、交渉に役立ててください。欠航・遅延・搭乗拒否に関するEU規則261の詳細が掲載されている、スイス連邦の公式サイトです。

搭乗予定便の欠航・遅延は、飛行機を利用する際、残念ながら避けられない出来事。せめてもの慰めとして、今回の記事でご紹介したEU規則261の補償金を受け取ることができればいいですね。

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