【国際結婚の現実】結婚イコール事実婚かも?認識度のズレに注目して!

スイスライフ

結婚に対する考え方は、文化の影響を受けるものです。

特に、事実婚の結婚形態は、外国人と交際する日本人にとって、キチンと認識すべき事実。あなたの考える「結婚」が、お相手の考える「結婚」と果たして一致しているのかをまず確認しないと、後々「こんなはずではなかった」と悔やむ結果になってしまう可能性があります。

外国人と交際中の方が、ご自分で納得してお付き合いの形を決められるように、結婚観の国際比較統計データと、私がスイスで体験している結婚観の違いをご紹介して、「事実婚」への意識に焦点を当てることが、この記事の目的です。

【国際結婚の現実】日本と海外のデータが示す「事実婚」の存在

【国際結婚の現実】日本と海外のデータが示す「事実婚」の存在。色違いの歯ブラシ2本

記事内で取り上げるのは、コチラのデータ。

  • 日本人の「結婚観」
  • スイス人の「結婚観」
  • 日本を含む5カ国の「結婚観」データ
  • 32カ国における「子どもの家族形態」

選択したすべてのデータに「事実婚」の割合が含まれています。

では、データをひとつずつ見ていきましょう。

【国際結婚の現実】日本人の「結婚観」を示すデータ

【国際結婚の現実】日本人の「結婚観」を示すデータ
引用元:Pwc Japan <結婚観・家族観に関するアンケート>

データ:Pwcによる「結婚観・家族観に関するアンケート」
全国の15〜49歳の男女、3116人を対象にしたインターネット調査(2020年に実施)

アンケート回答者のうち、

【日本のデータ】 事実婚(同性婚を含む)をしている人の割合は、男性1.3%、女性1.4%

というのが日本での現状です。

【国際結婚の現実】スイス人の「結婚観」を示すデータ

【国際結婚の現実】スイス人の「結婚観」を示すデータ
引用元:スイス連邦統計局 <Paare>の表に、サイト運営者が日本語訳をつけて使用

データ:スイス連邦統計局による国民調査「結婚形態について」(2018年実施)
スイス全土の18〜80歳の男女が対象

特に注目していただきたい結果は、回答者のうち、

【スイスのデータ】 25〜34歳:46%が事実婚 / 35〜44歳:22.3%が事実婚

であることです。

【国際結婚の現実】同棲率の国際比較:日本を含む5カ国のデータ

【国際結婚の現実】同棲率の国際比較:日本を含む5カ国のデータ。内閣府
引用元:社会実情データ図録 <結婚・同棲・未婚の国際比較2010年>

データ:内閣府による同棲率の国際比較
日本・韓国・アメリカ・フランス・スウェーデンの5カ国で20〜49歳の男女、各国約1000人の回答者を対象に、個別面識で実施した調査(2010年)

上記の表では、「同棲」で記されているのが事実婚の割合です。

【内閣府による5カ国比較データ】
・ 日本と韓国での事実婚は同率(1.3%)
・ 事実婚の割合は、アメリカ(12.4%)・フランス(29.2%)・スウェーデン(25.6%)
・ アメリカ・フランス・スウェーデンの場合、20代と30代での事実婚率が高い

【国際結婚の現実】32カ国における「子どもの家族形態」

【国際結婚の現実】32カ国における「子どもの家族形態」
引用元:OECD iLibrary: Family

データ:OECDによる0歳〜17歳の子どもたちが生活している「家族の形態国際比較調査」(2018年)

「事実婚」にあたるのは、「Two cohabiting parents」。申し訳ないけど、ちょっと目を凝らして表を見てください。OECDの職員の方たちが、次回は見やすい色分けで図を作成してくださることを望みます。

【OECDによる32カ国比較データ】
調査対象となった国の大多数で、事実婚が家族の形態として定着している

【国際結婚の現実】事実婚人気から生じる問題:データからの推察

【国際結婚の現実】事実婚人気から生じる問題:データからの推察。たくさんの国旗

ここまでにご紹介したデータで、最重要と思われる「結婚観」における文化の違いは、

  • 日本人にとって事実婚はまだ例外
  • 欧州や米国の文化圏では、事実婚は定着した結婚の形
  • 特に、20〜30代にとって事実婚は人気

という3点に絞れるかと思います。

では、これら3点の文化の違いが、具体的にどのような影響を外国人と日本人のお付き合いに与えるのか。

それは例えば、

  • 日本人のあなたが望むほどすぐには、外国人のパートナーは正式な結婚をしたがらない
  • 外国人と「事実婚」で暮らすあなたを、日本のご家族が理解してくれるのか
  • 海外在住の場合、事実婚ではビザが取得できない

といった問題だと思われます。

すでにあなたがご自分の学業やお仕事の関係で、お相手の出身国または海外の滞在国に住んでいらっしゃるなら、ビザの点についてはクリアできているはず。

けれども、もしビザなしでお相手の生活拠点である国に移住し、事実婚でお付き合いを進めるとなると、異国の地での滞在方法をあなたひとりで切り開くことになるのです。

言葉と文化の壁をものともせずに、進学/就職のウルトラCでビザを取得するって、なかなかの難題だと思います。特に今は、コロナのあおりで日本人であることを活かせる観光業界やサービス業は世界的に経営不振ですものね。

私がスイスで交流のある友人・知人は、主にスイス人とドイツ人ですが、皆さんお金に対してとてもシビアな考えの持ち主。何事につけ「自分のことは自分で解決する」メンタリティが備わっているので、たとえ新天地でのあなたの仕事探しがうまくいかなくても、あなたのパートナーは「自分のことは自分のお金で解決して」という姿勢を貫く可能性が高い。つまり、異国での非常時に、あなたを守ってくれるのは、あなただけということ。

実際、外国人がパートナーのスイス人の知り合いから、「相手がスイスに来たのはいいけれど、就職先が見つからなくて、生活費を私が負担する羽目になっている。ユキは最初のころ、どうしてた?」と相談を受けたことは、何度もあります。この点は、スイスの物価の高さも影響しているのかもしれませんが。

そして、なんだかんだ言っても、女性が逃れられないのが、出産適齢期。

元々、「子どもは欲しくない」とハッキリわかっていらっしゃる方の場合、まず事実婚からスタートして、ふたりの関係を続けてみることは、個人的には大変良い方法だと私は思います。まったく異なる環境で育ったふたりが、お互いに歩み寄れるかどうかは、実際に暮らしてから見えてくる現実ですから。

だけど、もしあなたのお気持ちが「子どもは欲しいかどうか、まだわからない」段階か、「ぜひ子どもは欲しい」と明らかである場合、話は別。かなりの心構えが必要になります。

お相手は、居心地の良い事実婚で満足しているので、「子どもが生まれる前に正式に結婚」とは考えてくれないかもしれません。

もし事実婚関係で親になるのであれば、万一ふたりが関係を解消する場合、何が起こるのかというワーストケースのシナリオを把握しておかないと、大変な思いをするのは未来のあなたと、お子さんです。まぁこの点は、正式に国際結婚するケースでも問題になりますが、事実婚での認知となれば、かなり面倒な書類の手続きが必要だそうです。

私の義弟ファミリーはスイス人同士の事実婚カップルですが、事実婚での子ども誕生に関する手続きの量が膨大だったそうで、「こんなことなら結婚すればよかった」なんて、グチをこぼしていたほどです。

縁起が悪いようですが、転ばぬ先の杖を用意しておくことも、自分を守るために大切なことだと意識してください。老婆心からのお願いよ。

【国際結婚の現実】事実婚のあたりまえ感が結婚を阻止するハードルかも

【国際結婚の現実】事実婚のあたりまえが結婚を阻止するハードルかも。MR&MRSの飾り

スイスに移住してから四半世紀の私、現地でさまざまなカップルと知り合う機会に恵まれました。

スイス的な感覚としては、「共に将来を歩みたい」というお相手に出会えた場合、とりあえず一緒に同棲してみて、お互いの生活観念が上手くフィットするかどうかを試してみるのが、ごく自然な形。

日本で耳にする「結婚を前提に」というお題を掲げて交際する考えは、大げさすぎるし、理にかなっていないと、スイス人は受け止める傾向にあります。

なぜなら、スイス人にしてみると、「結婚前提」ではお付き合いと結婚の順番が逆、という感じなのです。

結婚するも何も、結婚までのステップを現実の暮らしで重ねてみないと、わからない。愛し合っていれば、まず一緒に住むことでお互いハッピーになれるし、将来のことを考えるのは、その先のこと…という意見が過半数を占めるのではないか、と私は想像します。

もちろん、「日本人」「スイス人」と一括りにできるほど、国民性は単一ではないので、考え方には当然個人差があるのは、皆様ご承知の通り。

そして例えば、隣同士の国であるスイスとドイツの文化も明らかに違うなかで、「欧州」「欧米」とまとめて発言することの危険性も、私は十分に承知しています。

ですけど、文化の全体図として比較する場合、日本育ちの私がスイスで集めている体験は、外国人のパートナーとの真剣なお付き合いをしている方や、国際結婚を望んでいる方にとって、少しはお役に立つかもしれません。

文化の違いから生じる「事実婚」のハードルがあなたの目の前に立ちはだかるときに、今回の記事の内容が、ご自分で納得する家族の形を決めるための参考になることを、祈っています。

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