スイスの水道水、レストランではバカ高い衝撃のお値段でおもてなし

スイス観光情報

スイスのレストランでは、ただの水道水がタダどころかバカ高いお値段!

高い物価に慣れているスイスの住人でさえ、不満タラタラになる外食時でのお高い水道水のお話と、注意点をまとめてご紹介します。

【この記事でわかること】

  • スイスのレストランで水道水を注文すると、おいくら?
  • スイスのレストランで水道水がバカ高いワケ
  • 水道水、それともミネラルウォーター?スイスのレストランでのラベリングの見分け方を実例解説
  • 蛇口から出てくるスイスの水道水は、そのまま飲んでも平気?
  • スイスでは噴水の水も飲めるって、本当?

スイスのレストランで水道水を注文すると、おいくら?

スイスのレストランで水道水を注文すると、おいくら?

「レストランで注文した『水道水』が高すぎる!」という話題は、物価が高いことに慣れているはずのスイス住民にとっても癪にさわるテーマなので、スイスのメディアで、定期的に取り上げられています。

現地の報道内容と、スイス潜伏歴30年の私自身の外食体験を考慮しますと、

1リットルの水道水:約1500円前後(8〜10スイスフラン)

1スイスフラン=167.47円(2023/10/26のレートで換算)

というのが、スイスのレストランでの水道水のお値段の相場だと思います。

「水道水に、不老不死のお薬でも混じっているの?それともこの水道水は、お水の世界のロレックス?」と、外食するたびに心のなかで野次っている私(笑)。

レストランで、おしぼりさえ出てこないというのに〜。

スイスのレストランで水道水がバカ高いワケ:現地での報道から

スイスのレストランで水道水がバカ高いワケ:現地での報道から

「スイスのレストランで注文した水道水の値段がぼったくり!」という、地元ではほぼ定番の話題が報道されるたび、レストラン経営者の方たちは、

  • 高地にあるレストランなので、水道水をゴンドラなどで輸送する費用がかさむため
  • 炭酸を加える・冷やすなど、水道水に手を加えてお客様に提供しているから

と、レストランで出される水道水に絡む特別事情をコメントしているのが目立ちます。

スイスのレストラン:ミネラルウォーターぽい水道水のラベリング実例

スイスのレストラン:ミネラルウォーターぽい水道水のラベリング実例

さて、スイスのレストランでは、水道水はメニューの「飲み物」欄に記載されているのが一般的。

でも、「レストランでの水道水ぼったくり問題」が世間を騒がすたびに指摘されるのが、「メニューに『水道水』とはっきり記載されていなかったから、騙されたような気がする」という利用者の声なのです。

レストランで特別扱いを受けている水道水は通常、メニューには

  • 天然水 (Quellwasser)
  • 地名+水 (例:アイガー・グレッチャー・ウォーター)

などと高級感たっぷりの名前で記載されており、しかも「炭酸入り/炭酸なし」という区別まであるので、ぱっと見、水道水だとわからないラベリング状態。

「気取ったラベリングがついた高い飲み物が、実は『ただの』水道水だと知っていたら、別の飲み物をオーダーしたのに!」という利用者の文句、そして自分のレストランが提供する水道水の特別感を訴えるオーナーの意見の堂々巡りも、現地報道で定番化しています。

本物のミネラルウォーターには、メーカーのブランド名がはっきりと記載してあるので、注文時にメニューで確認しましょう!

環境負荷の高いペットボトル水より水道水の風潮がレストランにも浸透

環境負荷の高いペットボトル水より水道水の風潮がレストランにも浸透

堅実な国民性で知られるスイスですが、レストランのメニューでの水道水表記だけ、まやかし状態になるのが不思議(笑)。

けれどもその背景には、「そもそもレストランでは、水道水など注文しないのが当たり前」という習慣が、スイスには根強く残っているためではないかと想像します。

私がスイスに移住した1990年代当時は、「レストランで水道水をオーダーするなど御法度」的な風潮だったのですが(日本育ちの私は、何度か白い目で見られた失敗体験あり)、現代の「環境負荷の高いペットボトルのミネラルウォーターより、自然に優しい水道水を飲む」という社会の流れに、レストランも適応せざるを得ず、その結果、水道水をおしゃれなラベリングで飾ってメニューに記載する方法にたどり着いたのではないかと、私は考えています。

スイスの水道水はそのまま飲んでも平気?スイス政府観光局の太鼓判

スイスの水道水はそのまま飲んでも平気?スイス政府観光局の太鼓判

観光客の方にとって気になるのが、スイスの水道水の質ではないでしょうか。

スイスの政府観光局によれば、

スイスはどこでも極めて清潔なので衛生面の問題はありません。とくに水の国といわれるスイスの飲料水は、アルプスの源泉または地下水からの天然水が80%を占めており、水質には厳しい基準・審査があり、水道水でも問題なく飲むことができます。

引用元:スイス政府観光局 <飲料水・衛生> (閲覧日2023/10/26)

とのこと。

スイスの水質に興味のある方には、水の専門家によるコチラ↓の学術記事がオススメです。

スイスでは噴水の水も飲めるって本当?

スイスでは噴水の水も飲めるって本当?

スイスの観光地で、よく見かける噴水。

噴水の蛇口から流れている水は、基本的に飲料水なので、飲んでも大丈夫です!

たとえば、私の潜伏地・ベルンには、100以上の噴水があることで有名なのですが、「噴水の水は無料の飲料水です」と、ベルンの公式観光サイトがアピールしているほど。

私の知人のなかには、健康に良いと評判の高い噴水まで、わざわざ足を伸ばして飲み水を汲みに行く人もいます。

万一、飲用禁止の場合には、噴水のところにデカデカと看板が出ているはずなので、その点だけお見逃しなく。

スイス観光の際には、お出かけ先で見つけた噴水の水を味わってみるのも、楽しいかもしれません。

<参考サイト>

Bern Welcome <Bern, City of Fountains> (閲覧日2023/10/26)

Blick.ch <8 Franken für den Liter Hahnenwasser!> (更新日2023/06/28)(閲覧日2023/10/26)

20min.ch <20 Franken für zwei Liter Wasser – «das ist doch pure Abzocke» (更新日2023/10/25)(閲覧日2023/10/26)

タイトルとURLをコピーしました