【スイスのハイキング標識】在住ハイカーが意味とレベルを徹底解説

スイス観光情報

スイスは、ハイキングのパラダイス!

スイスに移住してから、ハイキングに魅了された私が、在住ハイカーとしての体験をもとに、スイスのハイキング標識の意味と、トレイルの状態やレベルに関する情報を、徹底解説いたします。

【この記事でわかること】

  • ハイキング王国・スイスの豆知識3つ
  • 徹底解説!スイスのハイキング標識の意味
  • 標識が示す3種類のレベル「ハイキング・トレッキング・登山トレイルの違い」:公式解説と私見
  • スイスのハイキングルートで道に迷わないコツ
  • ハイキング所要時間は数学公式から算出されている!:これぞ律儀なスイスネス

ちなみに、昭和化石の私のハイキング・トレッキング歴は、約30年です。←夏の怪談より怖い、時間の飛ぶ速さ(笑)。

ハイキング王国・スイスの豆知識3つ

ハイキング王国・スイスの豆知識3つ

1)スイスのハイキングルートを総計すると、地球1周半の距離(6万5千km)になる

九州とほぼ同じ面積のスイスには、素敵なハイキング・ルートが網羅されています。

2)スイス全国にあるハイキング標識は、5万箇所に設置されている

標識の管理・お手入れを担当しているのは、ハイキング統括機関「スイスハイキングクラブ(Schweizer Wanderwege)」に属している、ボランティアの方々。いつもありがとうございます!

3)スイスに住む人たちは、ハイキングが大好き

スイスで最も好まれているスポーツが、ハイキング。15歳以上のスイス居住者のうち、なんと58%の人たちが定期的にハイキングを楽しんでいるとのこと。かくいう私も、そのひとりです♪ クライネ・シャイデックは、私のお庭ザマス。

スイスでのハイキングシーズンは、3月中旬〜10月中旬、山岳地帯(例:ユングフラウ地方)の場合は、5月上旬〜9月下旬です。

スイスでハイキングを楽しむために必須:標識の意味を徹底解説

スイスでハイキングを楽しむために必須:標識の意味を解説

冒頭でも述べましたが、標識の管理をしている「スイスハイキングクラブ (=Schweizer Wanderwege)」は、スイス全土にある、各州のハイキングクラブを統括する組織。

ですから、州によって標識のデザインは異なる場合があるかもしれませんが、標識の表示形態は、スイス国内で統一されたものが使われています。

コチラ↑の画像に添えた番号のところに記載されている表示が示す内容は、以下のとおりです。

  • ① 現在地と海抜高度
    例:メンリッヒェン 2229m
  • ②と③ 目的地の名前と所要時間
    例:②  クライネ・シャイデックまで/所要時間1時間30分/駅あり/高所ルート2100m/ハイキング用トレイル(黄色)
    例:③ アルピグレンまで/所要時間2時間/駅あり/高所ルート1900m/トレッキング用トレイル(白・赤・白)
    *目的地の名前だけで、所要時間が書かれていない標識も多いのですが、適度な距離で所要時間付きの標識が見つかる確率は100%なので、目を光らせて歩けば大丈夫🎵
  • ④ 特に有名なトレイルルートは番号付き
    例:パノラマトレイル33番/ロマンティックトレイル35番
  • ⑤ 直線の区切り
    同じ方向にあり、途中で分岐点があるサイン
  • ⑥ シンボル
    例:見晴らしの良い場所のサイン

スイスの標識:ハイキング・トレッキング・登山トレイルの違い

スイスの標識:ハイキング・トレッキング・登山トレイルの違い
  • ハイキング用:黄色
  • トレッキング用:白・赤・白
  • 登山用:白・青・白

という3種類のレベル分けが、スイスのハイキング標識では使用されています。

スイスを観光で訪れるハイカーにとって、いちばん気になるのが、トレイルのレベルその状態ではないかと思いますので、

  • 「スイスハイキングクラブ」の公式サイトによる、トレイル3種類の描写
  • スイス在住ハイカーの私の体験に基づく、ハイキングとトレッキングトレイルの状態

を、以下にまとめてみました。

【ハイキング用の道とは?】スイス標識では黄色のマーク

【ハイキング用の道とは?】スイス標識では黄色のマーク

ハイキングトレイル:スイスハイキングクラブの公式解説

  • コースは一般的に整備・舗装されている
  • 全体的に道幅は広い
  • コースには道が細くてデコボコの部分もある
  • 傾斜面には、柵の設備あり

ハイキングトレイル:スイス在住ハイカーの私見

  • 街中ではアスファルト、高所に行くほど農道・森林道・砂利道が増える
  • 道幅は2m前後
  • 障害物(木の根など)を乗り越える必要がある箇所はない
  • 休憩できるベンチが、見晴らしの良い場所に、ほどよく設置されている
  • 高山にある道幅2m前後のハイキングトレイルの場合、数メートルの落差がある斜面には、柵などの補助設備がないことが一般的なので、高所が苦手な方や幼児連れは注意が必要

【トレッキング用の道とは?】スイス標識では白・赤・白のマーク

【トレッキング用の道とは?】スイス標識では白・赤・白のマーク

【トレッキングトレイル:スイスハイキングクラブの公式解説】

  • 起伏に富んだ、幅の狭い登山道がコースで、急斜面に接する部分も含む
  • 特に危険な部分には、柵やロープなどの整備があるが、道自体は主に砕石・岩盤・森の中の小径など

【トレッキングトレイル:スイス在住ハイカーの私見】

  • 道幅は1〜1.5mほど。横に2人並んで歩けないケースが多い
  • 道はハイカーにより踏みならされているが、自然のままの状態
  • 簡単には通過できない箇所(木の根・小川・岩)が部分的にあり、高所であるほどその可能性が高い
  • コンディションと能力の自己管理を伴う
  • 休憩用のベンチが、ほぼない

岩の上に座って休憩する場合には、ヘビが隠れている可能性があるので、足を踏み鳴らして大きな音を立ててから、座るようにしましょう! ←スイス人の夫が推奨しています。

アルプス山麓にあるトレッキングトレイルをご利用予定の方は、万一に備えて海外旅行保険への加入をお忘れなく! スイスの山での救助費用は、季節に関係なく莫大な金額なので……。

【登山コースとは?】スイス標識では白・青・白のマーク

【登山コースとは?】スイス標識では白・青・白のマーク

【登山トレイル:スイスハイキングクラブの公式解説】

雪原・氷河・瓦礫斜面から成り立ち、まったく道のない場所では登山用具の使用が必須。

スイスアルプスへ登山にいらっしゃる方に、登山未経験の私が口を出せる立場ではございませんので、私見は省かせていただきます。

【実例】スイスの標識:同じ目的地へ別のトレイルレベルで移動可能

【実例】スイスの標識:同じ目的地へ別のトレイルレベルで移動可能

スイスのハイキング標識には、同じ目的地へ向かう場合でも、複数のルートがあったり、レベルが異なるトレイルを選択したりできるケースもあります。

例えばコチラ↑の画像の標識は、私が「ブスティグレン」で撮影したもの。←写りが悪すぎ(汗)。

ブスティグレン (Bustiglen) からクライネ・シャイデック (Kleine Scheidegg)へ向かうルートは、

  • ① 所要時間45分のハイキングトレイル(黄色)
  • ② 所要時間30分のトレッキングトレイル(白・赤・白)←あいにく、レベル表示部分が他の標識で隠れています。ごめんあそばせ!

の2種類が、一見まったく別方向を指していますが、どちらのトレイルもクライネ・シャイデックに、きちんと到着します。

同じ目的地が、まるっきり違う方角を指しているので、ちょっと動揺しますけれど、心配ご無用ですので、ご自分の体調や気分に合わせて、適したトレイルを選んでも、楽しみが広がると思います。

スイスのハイキングルートで道に迷わないコツ:在住ハイカーの心得

スイスのハイキングルートで道に迷わないコツ:在住ハイカーの心得

ルート内の分岐点や、道がわかりにくい/見えにくい部分には、木や岩などに、必ずハイキング標識のマーキングがついているのが、スイスの素晴らしいところ。これぞまさに、律儀な国民性の表れ!

「あれ?この道でいいのかな?」と疑問に思ったら、まず5〜10メートルくらい歩いて、マーキングを探しましょう。

もしそれでもマーキングが見つからなければ、元の場所に戻り、新たに標識サインを探すという方法のおかげで、私は毎回、道に迷わずに済んでいます。

道を見失いそうになるたびに、適所に施されているマーキングに助けられ、毎回本当に感動する私。

ハイカーが迷いそうな箇所を見極めて、標識のマーキングをつけてくださるボランティアの方々のご尽力が、スゴすぎる!

「本当にありがとうございます」と、心から感謝🎵

ハイキングルート所要時間の計算は複雑な数学公式に基づいている

ハイキングルート所要時間の計算は複雑な数学公式に基づいている

スイスハイキングクラブの公式サイトには、「ハイカーで数学オタクのためのハイキング所要時間計算公式」が記載されています。←私の注釈ではなく、本当にこのように記載されています。

実のところ私はこれまで、ボランティアの方たちが、実際にコツコツ歩いて計測した所用時間の平均値を表示しているに違いないと、勝手に思い込んでいましたので、こんなに複雑な数式に基づいていたのだと知り、なんだか衝撃的(笑)。

t_to = {L * [C0 + (C1 * S) + (C2 * S^2) + (C3 * S^3) + (C4 * S^4) + (C5 * S^5) + (C6 * S^6) + (C7 * S^7) + (C8 * S^8) + (C9 * S^9) + (C10 * S^10) + (C11 * S^11) + (C12 * S^12) + (C13 * S^13) + (C14 * S^14) + (C15 * S^15)]} / 1000

t_to = A からBへの移動時間
L = A とB間の水平距離
S = A とB間の傾斜角度  (100 * H/L)
  H= A とBの高低差(Bの高さマイナスAの高さ)
C0からC15:定数

参照元:Schweizer Wanderwege 公式サイト(ドイツ語)(閲覧日2023/10/10)の内容一部を、サイト運営者が抜粋して日本語に翻訳

この公式が誕生したのは、1980年代とのこと。

当時、スイス連邦の地形研究所にお勤めだった職員のご子息が提案した公式で、2006年からは、スイス全土にあるハイキング標識の所要時間を計算する公式として導入されたそうです。

所要時間には、ルートの状態・個人の体力・休憩時間は考慮されていません!

私自身の体験から申し上げると、スイスのハイキング標識に記載されている所要時間は、かなり正確(プラス/マイナス5分程度)。

ウェブ上で、「日本人はスイス人よりも所要時間が長くなるのでは……」というコメントを多々見かけましたが、すでにハイキング・トレッキング愛好者の方々にとっては、スイスの標識に記された所要時間が良い目安になるのでは、と思います。

ただし、スイスの高山への電車やゴンドラは、夕方が最終便であるのが一般的なので、ハイキング計画を立てる際には、その点をお忘れなく!

皆様のスイス・ハイキング旅行が、楽しい思い出でいっぱいになりますように🎵

スイスの山は天候の変化が激しいので、天気予報をこまめにチェックすることは必須です! 詳細は、コチラ↓。

また、牛との遭遇確率が高いので、対処方法もよろしければご覧ください。

<参照サイト>

Schweizer Wanderwege 公式サイト(ドイツ語)(閲覧日2023/10/10)

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