【スイスで隣人トラブル】いわれなき疑いに対応する方法

スイスライフ

数日前の、午前中のこと。隣人のひとりに、いわれなき疑いをかけられました、私。

スイス漂流四半世紀、地元の大学での学生・研究職生活で荒波に揉まれたおかげで、私は「スイス的」に上手く状況を切り抜けることができたのですが、そうでなければあわてたかもしれないし、思いがけず問題をこじらせる結果になっていたかもしれない。

これって、年の功って言うんだっけ? まあ、いいわ。

そこで今回の記事では、

こういうときどうする? 身に覚えのないことで苦情をいわれたときの対応

というテーマを取り上げたいと思います。

私の対応が、「正解」だというわけではありません。人間関係はどこでも複雑、問題に絡んでいる人の性格や生活環境も、物事全体に影響を与える原因となりますし。
ただ、私のスイス社会での体験値は多いので、トラブルを回避するための標準的なスイス的対応は、この記事でオススメする方法だ、ということは断言できます。

どうしよう、困った! と悩んでいた方の、参考になればウレシイです。

【スイスで隣人トラブル】事の発端:隣人からのいわれなき疑いの内容

スイスでの隣人トラブル

私は、1990年代の人気番組「ザ・ナニー」の主人公・フランと同じく、他人にけっしてスッピンを見せないタイプ(厚塗りにならないように気をつけてはいるわ)。

その私がスッピン・パジャマのままでドアを開けざるを得なかったのは、わが家のベルがノンストップで鳴り続けたから。あんなに長く鳴るとは、知らなかった。

ドアの前に仁王立ちしていたのは、最近私のエリアに引っ越してきた人。
実はこの人、引っ越しの挨拶マナーを完全に無視した「感じの悪い、無礼者」として、ご近所さんの間でウワサになっているのです。

ウチにやって来た時間帯も、ベルの鳴らし方もかなり非常識なので、私はムスッとして「何事ですか」とたずねました。

すると、この人のお宅では、朝起きると山積みの量の葉っぱが庭に落ちている、また雨が降ったわけではないのに、ラウンジ家具がずぶ濡れの状態が続くなど、納得のいかないことが続いているそう。

そしてこの日の朝、庭に出てみたらこんなことになっていて…と見せられたスマホに写っていたのは、テーブルにぶちまけてあるゴミの山。

「座敷わらしなら、ウチに来てちょうだい」なんて冗談を思いついている場合ではないわ。
お隣さんは、わが家がトラブルの原因なのかと、疑っているのです!

【スイスで隣人トラブル】隣人からのいわれなき疑いへの対処法

驚く猫
  • キッパリとした態度で否定
  • 相手に聞き返す
  • 絶対禁句:すみません・ごめんなさい
  • 相手の不躾な態度をチクリと批判
  • 問題が解決したら、相手から謝罪の言葉を重要視しすぎない

もちろん、私はなにもしていません。疑いをかけられたことへの不快感を示し(このために眉間のシワがある)、「私ではありません」とキッパリ否定。

思いっきりイヤな表情を作ることが大切。愛想笑いは誤解の元だから、ご注意!

そして、「なぜウチを疑うのですか?」と聞き返しました。

通常、文句を言う人は「自分が相手にぶつけたいこと」に集中しているから、文句を言われた側が「問い」を投げ返すことまで計算していないケースが多いのです。
相手に問い返すことで、こちら側が会話の主導権を握るきっかけができます。

すると、建物の構造から考えると、わが家を含む数軒からそのお宅に落ち葉や水しぶきが飛んだ可能性がある。けれども本人は気づいていないかもしれないので、ありえる家の住人全員に、直接たずねてみることにしたそう。

「たずねてみる」とは言うけど、そのわりには口調が高圧的。感じ悪いったらありゃしない。

こういうとき、日本育ちの私が特に気をつけていることは、

自動的に、「すみません」とか「ごめんなさい」とか口に出してはダメ!

四半世紀もスイスに潜伏しているというのに、「三つ子の魂百まで」って、ホントなのね。
こういうとき、つい謝罪の言葉が出そうになるのです、私。

もめごとが生じると、日本では状況の緊張を緩和するために、謝罪の言葉を口にしても、問題は起きない。

だけど、スイスでは「ごめんなさい」なんて口にしたら最後、批判の矢はあなたに飛んでくることが確実。

なんてったって、ウィリアム・テル伝説の地元はスイスだから、矢がこちらに飛んでくる状況を避けるようにしなくては。批判の矢が放たれてからでは、相手にに太刀打ちするのが難しくなります。

先に述べたように、相手の態度がかなり高飛車だったので、「まったく、こんなトンデモナイ疑いをかけられるなんて、信じられない。失礼ね」というセリフを付け加え、相手への批判を述べました。

その結果、「お宅でないことはわかりました。お邪魔しました」と言って、この隣人はわが家を後にしました。

「失礼しました。ごめんなさい」という謝罪のセリフは、なし。日本では考えられないけど、これがスイスの現実。
ここで私が相手に謝罪を求めると、相手が私を敵対視し始める可能性があります。
スイスでは、謝ること=メンツを失うこと、ですからね。
こういうタイプの人は、「触らぬ神に祟りなし」なので、今後は挨拶を交わす程度の近所付き合いでとどめておいたほうが、無難です。

キッパリ・ハッキリ・チクリ・さっぱり対応がスイスの隣人トラブル解決法

問題を解決
  • キッパリとした態度で否定
  • ハッキリ質問
  • チクリと相手を批判し返す
  • 謝罪の言葉がなくても、問題が解決したのなら、さっぱりとして出来事にこだわらない

失礼な相手の態度にばかり注目しても、相手を変えることはできないから、自分の時間がもったいない。あなたの大事な時間とエネルギーだもの、有意義なことに使ったほうがよくってよ。

この記事の内容が、どなたかの参考になれば、幸いです。

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