ヨーロッパのレストランで3コースメニュー2人分の費用はおいくら?という欧州36カ国の比較で、最高値はスイスと判明。
データ結果をスイス潜伏歴30年の私が、体験談と実例を交えてご紹介します。
欧州36カ国での外食費比較:調査の最重要点
- 旅専門オンラインプラットホームが欧州36カ国の外食費を調査比較
- 調査対象:中級レベルのレストランでの「3コースメニュー料金」は2人分でいくら?
- 結果:
- 3コースメニュー2人分の平均値は56€(約9000円)*
- 最高値はスイスの113.49€(約1万9000円)*
- 最安値は北マケドニアの24€(約3900円)*
- *1€(ユーロ)=163.17円、2024/08/16のレートで換算
ヨーロッパのレストラン:3コースメニューとは?
通常、レストランではメニューから自分が食べたいものを一品ずつ選んで注文することができます(いわゆるアラカルト)。
加えて多くのレストランでは、昼食時/夕食時専用にお店側があらかじめセッティングした「3コースメニュー」を提供しているのが一般的。
「3コースメニュー」では、
- 前菜:サラダ/スープなど
- メイン:肉/魚/ベジタリアン/ビーガンから選べる主食に野菜の付け合わせ
- デザート
の各コースにいくつかの選択肢が提供されているので、その中から自分で1品ずつ選んで「前菜/メイン/デザート」のお食事をする運びとなります。
欧州36カ国での外食費比較:料金が高い国ベスト10+α
順位 | 国名 | ユーロ | 円(四捨五入で換算) |
1 | スイス | 113.49 | 約1万9000円 |
2 | デンマーク | 100.00 | 約1万6000円 |
3 | ノルウェー | 87.49 | 約1万4000円 |
4 | ルクセンブルグ | 80.00 | 約1万3000円 |
ベルギー | |||
アイルランド | |||
フィンランド | |||
5 | イギリス | 71.00 | 約1万2000円 |
6 | スウェーデン | 70.40 | 約1万1000円 |
9 | オランダ | 70.00 | 約1万1000円 |
マルタ | |||
10 | オーストリア | 66.00 | 約1万円 |
11 | イタリア | 60.00 | 約9800円 |
フランス | |||
ドイツ | |||
エストニア | |||
ラトビア |
サイト作成者がデータ結果を1€(ユーロ)=163.17円、2024/08/16のレートで換算して表記
「イタリア・フランス・ドイツはどうなの?」と興味を持つ方が多いのではと思いましたので、11位までのトップ10+αで結果をお伝えしました。
ご存知の方も多いと思いますが、ヨーロッパのレストランでは日本と違い、お水はすべて有料。
たとえばスイスの場合ですと、レストランでは水道水さえ、1リットル10スイスフラン前後(約1700円)の料金が加算されます。
ですから、スイスでの「2人分の3コースメニュー+1リットルの水道水」の相場は約2万円ということになります。
スイス潜伏歴30年&クルーズ旅行ファンの私は、お高い外食費トップ10+αにランク入りした上記18カ国のうち、13カ国を訪れた経験があるので、調査結果は「やっぱりね」の一言で片付けられる内容……なわけないわ。
何年住んでも、高すぎるスイスの物価、特に外食費の目玉がとび出るほど高い値段には、慣れるなんて無理、無理!
欧州36カ国の外食費比較2人分3コースメニュー:高い都市ベスト3
順位 | 都市名 | 国名 | ユーロ | 円(四捨五入で換算) |
1 | チューリッヒ | スイス | 123.62 | 約2万円 |
ジュネーブ | スイス | |||
2 | レイキャビック | アイスランド | 114.02 | 約1万9000円 |
3 | エスポー | フィンランド | 110.00 | 約1万8000円 |
サイト作成者がデータ結果を1€(ユーロ)=163.17円、2024/08/16のレートで換算して表記
お高い外食費の都市ランキング2位のレイキャビックを、クルーズ旅行で訪れた経験が2度あるのですが、レストラン・カフェ・お土産物店など、行く先々で店員さんから支払いの際に「あなたたちは、スイスから?」と質問され、絶句した私たち。だって不気味じゃないですか、この反応は。
あまりにも度重なる質問にゾゾッとして、「なぜわかるんですか?」と、店員さんに逆にたずねてみたのです。
すると、「物価の高いアイスランドでは、支払いのとき、『えっ、こんなに高いの?!』と言葉や態度で表すのが普通の観光客の反応。眉ひとつ動かさずに、クールに支払いを済ませる観光客は、スイス人しかありえない(笑)」とのことで、納得!
笑える思い出話になりました。スイスの物価の高さを笑い飛ばすことは、不可能ですけれど。
スイスの外食費が欧州最高値:在住者の2人分1万8千円ランチ実例
スイスの日曜日といえば、お散歩。
日曜日の娯楽は他にないので、お散歩がオンリーワンの選択になるわけですが、自然に触れてリラックスできるとても良い機会になります(でも、銀座の歩行者天国が懐かしいのが本音)。
私たちの週末定番ルートは、アーレ川の辺りにある散歩道で、ちょうどそのルートにあるレストランでのランチの実例が、コチラ↑。
ちなみに私たちのランチは3コースメニューではなく、単品注文でした。
- レストラン自家製のアイスティー3dl
- チキンとサラダの付け合わせ(パンは無料サービス)
- コーヒー
1人分の料金が、50スイスフラン+5スイスフランのチップで約9000円。2人分で約1万8000円でしたから、まさに36カ国比較のデータを裏付けるお高い料金(涙)。
でも、どうです? はっきり言って、9000円もする割には、みみっちくありません?
トリップアドバイザーの表示によると、私たちが食事をしたレストランは、36カ国の料金比較の調査対象と同じ、中級レベルのお店。
座席はアーレ川の真横の日陰で、素晴らしい眺め↑を楽しむことができましたが、食事がサービスされるまでの待ち時間40分。←これは、のんびりしているベルンでも『長い・遅い』サービスのテンポだったので、減点ポイント。
そして、ようやく注文を運んできたウェイトレスの人は、遅れたことのお詫びではなく、調理場のスタッフの悪口を言い訳として、客の私たちにベラベラ話してきたので、げんなり……というのも、スイスの日常での現実です。
日本を旅行中、とあるレストランで素晴らしいお食事とおもてなしを受けたスイス人義弟が、「ロイヤルファミリーみたいな食事とサービスを提供されているのだけど、料金にもうひとつゼロがつくの?!」と、本気であわてて私に連絡を取ってきたのも、日本人の私にすればうなずける文化の差でした。