自分の赤ちゃんが、よそのお子さんのようにハイハイしないのって、心配ですよね。
ウチの娘は1歳6ヶ月でつかまり立ちするまで、まったくハイハイをしなかったので、私もずいぶん悩みました。
そんな私の不安をかき消し、わが道を行く娘のあり方を「個性」と受け止める心の拠り所になったのは、スイス人小児科医とそのチームによる長期研究の結果でした。
【赤ちゃんがつかまり立ちをするまでの動き方】スイスの長期研究の概要
研究の概要:
- 総計239人の赤ちゃんが、どのような動作を経てつかまり立ちをするようになるのか、ということを検証するために、スイスのチューリッヒで行われた研究
- 同じ赤ちゃんを生後1、3、6、9、18、24ヶ月の時点で繰り返し観察
- 赤ちゃんが歩行を開始するまでには、8つのパターンがあることが判明
以下にご紹介する、「赤ちゃんがつかまり立ちをするまでの動き方の種類とその割合」を研究したチームの責任者は、スイスの小児科医・ラルゴ先生。
ラルゴ先生は、子持ちのスイス家庭には「一家に一冊」で常備されている、と言われるほど人気の子育て本「ベイビーヤーレ(Babyjahre=赤ちゃん期)」の著者でもあります。
研究結果の詳細を英語版でご覧になりたい方は、コチラ↓のリンクへ。
【つかまり立ちまでの移動の仕方:その種類と割合】スイスの研究結果
上記画像の右側に記載されている割合が示す動き方の種類の詳細は、以下の通りです(上から下の順に説明)。
【赤ちゃんがつかまり立ちをするまでの8つのパターンとその割合】スイスの研究結果から
- 87%:寝返り→回転前進→腹ばいハイハイ→手と膝でハイハイ→手と足でハイハイ→つかまり立ち
- 6%:寝返り→回転前進→腹ばいハイハイ→手と膝でハイハイから、つかまり立ちへ
- 2%:寝返り→回転前進→腹ばいハイハイから、つかまり立ちへ
- 1%:寝返り→回転前進から、つかまり立ちへ
- 3%:寝返り→回転前進からお座り移動を経て、つかまり立ちへ
- 1%未満:寝返りから、直接つかまり立ちへ
- 1%未満:寝返り→バックブリッジから、つかまり立ちへ
- 1%未満:寝返り→背中で床を這う動きから、つかまり立ちへ
【ハイハイしない赤ちゃん】その後の影響〜わが家の体験談
私の娘の移動法(寝返りからつかまり立ちへ直行)は研究によれば、やはり1%未満の少数派でした。
わが家のケースでは、初めはやや問題が多かったものの、その後の成長過程では、ハイハイしなかったことでのネガティブな影響は、ありませんでした。
- 歩行開始時期:転んでも、とっさに手で体を支えることができず、数回顔で着地
- 幼児期からの運動神経は抜群
おかげさまで無事に成人し、現在でもクラシックバレエのスタジオに毎日通っている娘は、もしかしたら赤ちゃんのときの回転移動でピルエットを練習していたのかも?!と、今では家族の笑い話になっています。
お世話になっていた小児科医院で、「発育状況は健全なので心配なし。時間が解決するから、大丈夫」と言われていたのですが、ウチの娘のような発達テンポと移動のスタイルを見聞きしたことがなかったので、当時はとても不安でした。
ラルゴ先生とそのチームが発表した研究論文で、つかまり立ちするまでの具体的な移動スタイルの経過と、その割合を目にしてからは、ホッとひと安心。
おせっかいな人たちに、「まだ歩こうとしないなんて遅すぎるし、動き方が変よ」と決めつけられることがあっても、「小児科医の先生が、2年にわたり検証した結果で、ウチの子と同じ例が報告されている」という事実は、私にとって心の拠り所となりました。
娘がまったくハイハイをしなかった間、本当に度々、不安を煽るようなコメントを私も耳にしていたのですが、ベネッセのたまひよに掲載されている記事によれば、
約40人に1人の赤ちゃんは はいはいをしません。
移動手段で成長に違いは出ないので 無理に練習をさせる必要はありません
引用元:ベネッセ たまひよ <【医師監修】「はいはいをしない赤ちゃんは足腰が弱くなる」は噂にすぎない。むやみに不安にならないで> (更新日2021/01/20)(閲覧日2022/10/15)
とのこと。ちなみにわが家でも、「もっと歩く練習をさせなさいと」という、外野からの声(特に義母)は完全に無視して、あくまでも娘本人の成長テンポを見守るように、心がけていました。
ベネッセ・たまひよの記事へのリンクは、コチラ↓です。
外部リンク:ベネッセ たまひよ <【医師監修】「はいはいをしない赤ちゃんは足腰が弱くなる」は噂にすぎない。むやみに不安にならないで> (更新日2021/01/20)(閲覧日2022/10/15)
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今回ご紹介した記事の内容が、わが家と同じように、「ウチの子だけ、まわりとちがう」とお悩みの方にとって、少しでも安心できる情報であることを願っています。