美しい音楽が人の心に潤いを与える力。そして天から恵まれた才能を磨き上げ、夢を追うことの素晴らしさ。
「第18回ショパン国際ピアノコンクール2021」開催中は、感動体験の連続でした。
全予選を毎日YouTubeで見ていた私は、コンクールが終了した今でも、入賞者の動画を再び繰り返して視聴しています。
音楽は人の心に不可欠な栄養素
2021年10月初旬、Facebook etc.で起きたトラブルの影響で、私の居住地・ベルンの一画では丸1日、インターネットが接続不能となりました。
この日の故障で、私が再確認したこと。それは、
音楽は人の心に不可欠な栄養素だということ。
コロナの影響で、自宅に引きこもる生活を余儀なくされてから、私はまるでのどが渇くように「音楽」を求めるようになりました。
そのため普段は、バックグラウンドに音楽を流しながら家事をする、ひと息つきたいときにはお気に入りの曲でエネルギーを充電する、と音楽をフル活用しています。
音楽なしで過ごした私の1日は味気なく、心は空っぽ。
「インターネットが復旧したら、思う存分音楽を聴く!」と息巻いていた私にとって、2021年10月2日から10月23日まで開催されていた「第18回ショパン国際ピアノコンクール2021」は、最高のプレゼントとなりました。
ショパンコンクール出場者のみなさまへ:ときめきをありがとう!
「第18回ショパン国際ピアノコンクール2021」を1次予選からファイナルまで、毎日YouTubeで視聴することができたこの3週間は、自宅にいながらまさにユートピア体験。
特に、このコロナ時世で人の心がトゲトゲしがちな今日この頃、ショパンコンクールに参加したピアニストの方々が織りなすメロディで、私の心は限りなくポジティブなエネルギーを吸収することができました。
素晴らしいときめきをプレゼントしていただき、本当にありがとうございました。
音楽は、心のエステ! 魂のお洗濯とシワ伸ばし・充電ができるって、スゴイ!!
YouTubeのおかげでコンテスタントの心の動きが見えるのが最高
視聴者としては、YouTubeのおかげでコンテスタントの細やかな動きと息づかいまで、手に取るように見ることができ、たまらない体験でした。
それぞれの出場者の胸の内に、どんな想いが浮かんでいるのかは、ご本人にしかわからない。
けれども、コンテスタントがピアノの前で天を仰ぐ姿を見ては、「もしかしたら、心の中でショパンにご挨拶しているのかも?」と勝手に想像。
つらそうな表情の時には、「このステージに立っているあなたは、素晴らしいピアニスト!」と声をかける(コンテスト会場にいなくてよかった、私)。
そして、コンテスタントが楽しそうな表情のときには、共に喜びホッとして、涙する。
私はただ演奏を聴いているだけなのに、感情のサーフィンをしながらショパン国際ピアノコンクールを鑑賞することができました。
ホントにユートピア体験で、こんなときめきをくださったコンテスタントの方たちに、感謝の気持ちでいっぱいです。
演奏のパフォーマンスは、みなさん素晴らしかったけれど、私は日本人のファイナリスト、小林愛実さん・反田恭平さんを応援していたので、おふたりのご活躍が何よりウレシイ♬
小林愛実さんと反田恭平さんが、私の心にくれたもの
小林愛実さんと反田恭平さん、ご結婚おめでとうございます!
ショパン国際ピアノコンクールでの舞台上、全身全霊で演奏に打ち込んでいらっしゃるプロの方に、私のような素人は物申す立場ではないのですが、おふたりが私の心にプレゼントしてくださったものは、日本人である私にとって特別なときめきでした。
小林愛実さん:繊細で優美な演奏は、心の琴線に触れる
小林さんの演奏は、きらめく絹糸のよう。
静かに、ゆっくりと広がり、ふと気がついたら私の心は完全に小林さんが放つ魅力のシルクに絡め取られていたという、感動的な体験でした。
特にファイナルでは、小林さんの演奏を聴きながらジワジワと涙が出てきて、演奏を終えた小林さんが舞台を後にしてからも、私はイスから立ち上がれずにいました。
反田恭平さん:滲み出るサムライ魂が海外在住の私には最高の充電力
反田さんの3次予選を聴き終えた私は、「よっしゃー!! これでファイナルまちがいなし!」と、ピアノには似つかわしくない雄叫びをあげ、フレディ・マーキューリーの完コピ姿で拳を天に突き上げました(コンサート会場にいたら、私はセキュリティに追い出されていたはず)。
反田さんの演奏が、私は大好き。
パワフルで、ツヤがあって、つむじ風のように心を揺さぶる反田さんの旋律は、音楽家、そして日本人というステイタスに対して、私たちが無意識のうちに「常識」としてセーブしている固定観念を揺さぶる強さがある、と私は思う。
ショパン国際ピアノコンクール入賞者へのインタビューで、「僕はサッカーの選手になりたかったんです」とぶちまける反田さんの姿は、まさにその証。
ファイナルの演奏では、反田さんの全身からピアノを弾く喜びがあふれ出ていて、生き生きとした演奏は、もう最高!
興味深いのは、オーケストラ団員たちの表情。
弾むような反田さんのピアノに魔法をかけられたように、オーケストラのメンバーも「ウレシイ!楽しい!」という気持ちを顔に丸出しで演奏していたのが、とても印象的。
彼らの表情から、反田さんの上位入賞を確信しました、私。
海外在住だからこそ、反田さんの演奏は私の心に響く
人生はどこに住んでいてもカンタンではない。
けれども、日本育ちの私は海外に住むようになってから、成長した過程では知り得なかったキビシサに直面して、心が深く傷つけられることも多々あります。
でもね、反田さんの演奏を聴いていると、なぜだか私は「やったるでー!」みたいな活力が、満ちあふれてくるのです。
反田さんがサッカーではなく、ピアニストの道を選んでくれて、よかった。
ショパンコンクールで各出場者が選ぶピアノも興味深い
1次予選のときからYouTubeで私が興味津々に観察していたことは、晴れの舞台で出場者が選んだのは、どのピアノなのかということ。
第18回のショパン国際ピアノコンクールで採用されていた5つのピアノは、コチラ。
- Steinway & Sons 479
- Steinway & Sons 300
- FAZIOLI
- KAWAI
- YAMAHA
だけど、私は反田さんのピアノ選びでとっても気になることがあります!
「情熱大陸 公式チャンネル」が2020年に公開した動画では、反田さんは FAZIOLI を弾いていらっしゃることが画面からうかがえるのですが、この動画でお使いのピアノは動画の収録先に偶然あったのか、それともご自分で普段お使いになっているピアノなのか、はたまた曲調によってピアノを使い分けているのか・・・。
そして、もし愛用のピアノが FAZIOLI であるなら、なぜショパン国際ピアノコンクールでは Steinway & Sons 479を選んだのか。
みなさんは気になりません? 私、気になってたまらないので、どなたかご存知の方はウェブ上で情報を発信してくださいませ。
よろしくお願いします♬