ブリテンズ・ゴット・タレント(BGT)2025年度の決勝戦結果と最終順位一覧を、全演技動画に主観的なコメントを加えてまとめた記事です。
- 【BGT2025決勝戦】11組出場/今年は日本人ゼロ
- 【BGT2025決勝戦】視聴者投票最終結果の順位一覧
- BGT2025決勝結果:優勝者は手品師のハリー・モールディンさん
- BGT2025決勝結果:ザ・ブラックアウツの準優勝は惜しすぎる
- BGT2025決勝結果:3位は9歳のビニータさん
- BGT2025決勝結果:4位は11歳のオリー・ピアソンくん
- BGT2025決勝結果:5位ジョセフ・チャームさん
- BGT2025決勝結果:6位ジャスミン・ライスさん
- BGT2025決勝結果:7位Hear Our Voiceの皆さん
- BGT2025決勝結果:8位ヴィニー・マッキーさん
- BGT2025決勝結果:9位ハン&フランのおふたり
- BGT2025決勝結果:10位ピン・ポン・パン
- BGT2025決勝結果:11位ステイシー・リードビーターさん
【BGT2025決勝戦】11組出場/今年は日本人ゼロ
5週間にわたって行われた準決勝を勝ち抜いた10組と、敗者復活のワイルドカードを授与された1組のトータル11組が出場したBGT2025。
決勝戦の直前に、BGT2025を放映しているテレビ局がワイルドカードへの視聴者投票を呼びかけ、今年度は視聴者枠と審査員枠で2組の敗者復活組が追加されるという発表があったのですが、いざ蓋を開けてみると、視聴者投票の結果を反映して審査員が1組を選抜という展開に。
BGT2025ではあいにくと、日本からの決勝戦出場者はゼロの残念な展開となりました。
BGT2025は、新規ルールとして準決勝でもゴールデンブザーが突如導入されたり、視聴者投票を募った後、結局は審査員の意見でワイルドカードが決定されたりと、番組内の決まり事に揺れ動きが多い年でした。
【BGT2025決勝戦】視聴者投票最終結果の順位一覧
順位 | 出場者(敬称略) | 演技項目 |
優勝 | ハリー・モールディン | 手品 |
準優勝 | ザ・ブラックアウツ | ライトショー&ダンス |
3位 | ビニータ | アクロバティック |
4位 | オリー・ピアソン | ギター演奏 |
5位 | ジョセフ・チャーム | コメディ |
6位 | ジャスミン・ライス | 歌唱 |
7位 | ヒア・アウワー・ヴォイス | コーラス |
8位 | ヴィニー・マッキー | 歌唱 |
9位 | ハン&フラン | 歌唱 |
10位 | ピン・ポン・パン | 卓球&ダンス |
11位 | ステイシー・リードビーター | 歌唱 |
BGT2025優勝決定時のビデオは、コチラ↓。
BGT2025決勝結果:優勝者は手品師のハリー・モールディンさん
BGT2025の優勝者がハリーさんとの発表を見て、「え、ええっ?」となった私。
そりゃね、私ごときにハリーさんと同じ手品を演じる能力はございませんよ。
でもさ、BGT2025のオーディション/準決勝/決勝でハリーさんが披露したのは、3度とも同じ手品のトリック。
毎回、審査員にカードを引かせた後、その内容を事前に「予言」していた録画ビデオを流し、全員があっとオドロキという、代わり映えしない仕掛けを繰り返したハリーさんに、BGT2025優勝者の王冠は大袈裟すぎると、個人的には思うのです。
YouTubeのコメント欄を見ますと、私と同様に「ハリーさんは嫌いじゃないけど、同じトリックの繰り返しでBGT優勝なのはちょっと……」という意見が、たくさん記載されています。
特に、BGT2022では準決勝敗退、2度目のチャレンジだったBGT2024で準優勝を遂げた同じく手品師のジャック・ローズさんは毎回、バリエーションに富んだ大技の数々を見事に演じ、今年度優勝のハリーさんとは比べものにならないほど、魅力的なショーを披露した出場者だったので、なんだか残念な気分でした。
BGT2025決勝結果:ザ・ブラックアウツの準優勝は惜しすぎる
完璧なダンスの振り付けとライトショーの目新しいコンビネーションで、スイスからBGTに挑戦したザ・ブラックアウツのメンバーは、惜しくも準優勝の結果。
ザ・ブラックアウツは、オーディションと準決勝で2度のゴールデンブザーを獲得した演技で、他の出場者を圧倒していました。
オーディション時から、BGT開催地の英国をテーマにしたパフォーマンスを繰り広げたザ・ブラックアウツが、優勝を逃した結果を残念がるたくさんのコメントを視聴者が寄せているので、自分の潜伏地だからと肩入れし、「彼らの方が優勝に相応しくない?」と思った私の感覚が歪んでいるわけではないみたい。←自主的老害化のチェックよ。
BGT2025決勝結果:3位は9歳のビニータさん
毎年、後々まで記憶に残る素晴らしいパフォーマンスのいくつかを、その年ごとのBGTで目にすることができますが、インド出身でわずか9歳のビニータさんの決勝戦演技は、そのひとつ!
しなやかさ・力強さ・演技力・テンポと、どれも最高レベルのアクロバティックで、本当に見事なパフォーマンスでした。
振り付け担当は、どなたなのかが気になる〜。
ビニータさんはこの先、他の国のゴットタレントにも出演しそうな予感がします。
BGT2025決勝結果:4位は11歳のオリー・ピアソンくん
オーディション時にアマンダさんからゴールデンブザーをもらい、優勝候補にみなされていたイギリス出身の11歳、オリー・ピアソンくんは、決勝戦では予想に反して4位止まりの結果に。
決勝での視聴者投票があまり伸びなかった原因は、オリーくんが準決勝でサイモンさんから押されたゴールデンブザーに反発を覚えた視聴者が少なからずいたことが、影響しているのかもしれません。
というのも準決勝2週目の生放送で、オリーくんが登場した後に出演したチアリーマンズのほうが、ゴールデンブザーにふさわしいパフォーマンスを見せたと感じた視聴者は、多数いたとコメント欄から判明。
しかもオリーくんの演奏中、準決勝2週目にゴールデンブザーを押す担当だったサイモンさんに、アマンダさんが何事か囁いていた場面を、「ブザー押して!」のお願いだったと感じた視聴者もチラホラいたようです。
オリーくんの準決勝演奏は素晴らしかったのですが、ゴールデンブザーに匹敵する内容ではなかったというのが、私自身の印象でもあります。
もし視聴者投票の結果で、オリーくんが決勝進出を勝ち取っていたなら、決勝戦でもっと上位になっていたのではないのかしら……。
何はともあれ、ギタリストとしてのオリーくんの未来はものすごく明るいはずなので、ギターの師匠であるお祖父様のサポートのもと、まっすぐに育ってほしいですね。
そのうち、クイーンのギタリスト、ブライアン・メイさんとの共演だって実現するかもしれません。
BGT2025決勝結果:5位ジョセフ・チャームさん
決勝戦では、「コミュニケーションの不味さ」をテーマに、異なる人種や世代で生じる日常のすれ違いをスタンダップ・コメディで取り上げたジョセフさん。
スイスでの毎日の生活で人種差別を避けられない私ですが、ジョセフさんのジョークの醍醐味が準決勝のゴールデンブザー演技に引き続き、私には伝わってこないので、5位の結果に驚きました。
英国人には伝わるコメディなのかと思いきや、笑いのツボがまったくわからないという同意見もコメント欄で目につきます。う〜ん。
こんなだから、万一スイスで老人ホームに入居する事態になったら、私だけお笑いについていけない気がして、鳥肌が立つの。
私には攻撃的に感じたジョセフさんのコメディよりも、放送禁止ギリギリで際どいけれど誰も傷つけないアキラ100%さんの技の方が、好きだわ。
BGT2025決勝結果:6位ジャスミン・ライスさん
まるで絵本から飛び出したかのようなドレスとメイク+ヘアスタイルで、BGTの出演時間をオペラの舞台の一部に変えてしまったジャスミンさん。
歌声と存在感が、今年度の出場者ではNo.1の強烈さ!
ジャスミンさんが中央にいるBGTの舞台は、他の出場者とは違う神々しい空気を漂わせていたのが、不思議🎵
出身地の米国ニューヨークでは、ドラッグクイーンのオペラ歌手としてブレイクのチャンスがなかったとのことなので、BGT出演をきっかけにオペラの女王として、新たにヨーロッパで活躍の機会を得られるといいですね。
ジャスミンさんの所作は、肉乃小路ニクヨさん的なエレガンスを発しているので、素敵なお手本。
BGT2025決勝結果:7位Hear Our Voiceの皆さん
ゴットタレント番組では、毎回自分の「推し」を見つけて応援し、その方たちの成功に喜びを感じている私。
Hear Our Voice(ヒア・アウワー・ヴォイス)の皆さんの決勝進出は、BGT2025においていちばん喜ばしい結果だったと申し上げても、過言ではありません。
その理由は、彼らがイギリス史上最大の冤罪事件と呼ばれる「ホライゾン事件」に巻き込まれた当事者だから。
ホライゾン事件とは、
2000年から2014年に、700人以上の郵便局長が横領や不正経理の無実の罪を着せられた事件。実際には、富士通の会計システム「ホライゾン」の欠陥で、窓口の現金とシステム上の記録額に不整合が発生していた。
引用元:BBC NEWS JAPAN 大井真理子氏執筆<富士通の会計システムが引き起こした英郵便局スキャンダル>(更新日2022/03/07) (閲覧日2025/05/18)
当事者ではない私まで、記事を読むだけで吐き気を催す、許し難い事件!
それでも苦境に負けず、コーラスを立ち上げてポジティプなエネルギーを作り出そうとしているHear Our Voiceのメンバーは、なんと素敵な人たちなのでしょう。
逆境に潰されても当然の状況で、前向きな歩み方を模索した結果がBGT決勝進出という結果を生んだことにより、ホライゾン事件の風化にブレーキをかける好影響がありますようにと願っています。
BBC NEWS JAPAN 大井真理子氏執筆<【解説】富士通と英郵便局スキャンダル どう関係しているのか>(更新日2024/01/14) (閲覧日2025/05/18)
BBC <Post Office choir delivers moving BGT performance> (更新日2025/03/03) (閲覧日2025/05/18)
NHK国際ニュースナビ <イギリス史上最大のえん罪 無実の郵便局長がなぜ“犯人”に?>(更新日2024/03/14) (閲覧日2025/05/18)
BGT2025決勝結果:8位ヴィニー・マッキーさん
スコットランド出身のヴィニーさんは、オーディション段階ではサイモンさんからゴールデンブザーを獲得し、準決勝では視聴者投票1位で決勝に通過と、審査員・視聴者の支持を受けた出場者。
オーディション/準決勝と比べると、決勝戦のパフォーマンスはやや弱めだったかも……。
自力で歌唱法を身につけ、パーティの司会・進行・歌手などに地元で携わっている地道なヴィニーさんですが、BGT決勝進出者という結果により、歌手活動のチャンスが広がったことは確実なのではないでしょうか。
ゴットタレントを見るたびに、こんなにも歌の才能に恵まれた人たちが、歌手を夢見る一般人として普通の生活をしているのかと、驚かされます。
BGT2025決勝結果:9位ハン&フランのおふたり
BGT2025を全部見ていない方は、「ワイルドカードをもらえたのが、このふたりってどういうこと?!」とビックリなさるかも。
「技」の面では、ハン&フランのおふたりよりも優れた参加者にあふれていたBGT2025。けれども、どの挑戦者よりも「楽しさ」にあふれていたのは、ハンさん&フランさんだったのです。
BGTスタート当初から、番組を欠かさず視聴している私ですが、オーディション時、舞台裏で司会者のアントさん&デックさんと一緒に記念写真を撮るだけではなく、彼らにスマホを渡して自分たちの演技撮影を頼んだ出場者は、ハンさん&フランさんがお初(笑)。
いい年こいた大人なのに、まるで社会科見学でBGT会場に来ちゃった子どものようにはしゃいで、大ファンだという伝説のポップグループ「ABBA」のメドレーを歌い上げた子どもの頃から親友、ハンさん&フランさんは、見ている人を幸せにする心温まるエネルギーがいっぱい🎵
舞台でのパフォーマンスも、出演の回を追うごとにプロフェッショナルさに磨きがかかった素晴らしさで、決勝にふさわしい出場者でした。
とはいえ、決勝戦の当日まで、チアリーマンズにワイルドカードが出ますようにと願っていたのが、本音ですけどね〜。
BGT2025決勝結果:10位ピン・ポン・パン
イタリアからの挑戦者、ピン・ポン・パンの皆さんは、卓球をしながらの高速テンポダンスという新ジャンルを作ったグループ。
いったいどうやったら、こんなアイデアが浮かぶのか不思議!そして生まれたアイデアを実行したのが、スゴイ。
だってさ、もし「卓球しながら踊ってみようよ」と誰かに持ちかけられても、「お酒の席で思いついたの?はい、はい。深酒には気をつけてね」的な反応しか、私には思いつけないから(笑)。
視聴者投票第1位に輝いた準決勝での演技に比べると、決勝でのピン・ポン・パンのパフォーマンスは控えめだった印象を受けました。
これは、ゴットタレントあるあるで、なにがなんでも決勝進出を目指す出場者の多くは、自分たちにとっていちばん完成度が高い演目を、準決勝でお披露目しがちという傾向です。私がそう思うだけかもしれませんけど。
BGT2025決勝結果:11位ステイシー・リードビーターさん
オーディションでゴールデンブザーを獲得したステイシーさんは、第2のアデルを思わせるパワフルでしっとりした歌声で魅了し、準決勝2週目ではチアリーマンズを押し除けて視聴者投票第1位に輝いた人。
決勝戦では、あまりご本人に合わない曲目を選んでしまったのかなという印象を受けてしまいました。もっと上位の結果になると予想していたので、残念。
BGTにチャレンジする歌手の人たちは、すでに歌手活動を職業にしている人が多いなか、本職はスーパーマーケットにお勤めのステイシーさん。
ご本人が望んだ決勝結果の順位ではなかったと想像しますが、BGT決勝進出者という実績を手に、これまでとは違う形で歌う機会に恵まれますようにと、応援したくなる出場者がステイシーさんでした。
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決勝進出は叶いませんでしたが、BGTを賑わせた日本人出場者の記事は、コチラ↓🎶