スイスには、事故物件の告知義務が法律上ないため、「大島てる」で炎上マークになる不動産を把握するのは困難な状態。
でも、『人の口に戸は立てられぬ』……。
スイスのベルン旧市街には、住民なら誰もが知っている、有名な幽霊屋敷があるのです。
スイス・ベルン旧市街の幽霊屋敷とは?
Googleマップ画像↑内の中央にある緑色の窓枠の家が、問題の幽霊屋敷です。
- 所在地:ユンカーンガッセ 54(ベルン大聖堂のすぐそばにある一等地)
- 1500年前後に建設されて以来、霊障体験者が続出
- 入居者が定着しないので、1934年から国有資産に
- 国有資産になってからも、車庫・物置としてのみ使用される
- 国が約2億6千万円の費用をかけて現在リフォーム中の幽霊屋敷は、2025年2月からの賃貸入居者募集中
- 幽霊屋敷は4階建・267m2、月額家賃は約100万円(管理費含む)
月額家賃+管理費:約100万円(5800スイスフラン)1スイスフラン=175.60円、2024/10/24のレートで換算
【スイス・ベルン旧市街の幽霊屋敷】怪談のいわれは?
- かつてこの家に住んでいた貴族の息子が使用人と恋に落ちたが、ふたりの関係に激怒した父親に突き飛ばされ、息子も彼女も階段で転落死。この悲しい出来事以後、怪奇現象がスタート
- 1947年、すでに国有資産となり封鎖されていた幽霊屋敷を、3人の学生が特別許可を得て見学。ところがその3日後に、3人とも死亡
・・・という幽霊屋敷にまつわる怪談が、ベルン市の「怪談ツアー」では、まことしやかに語られています。
その他にも、「ガスが発生した」とか、「カーテンが突然落下した」など、数えきれないほどの噂があるのです。
内容の真偽は不明で、日本の「口裂け女」的都市伝説なのかもしれませんが、ベルン大聖堂から徒歩1分と、一等地にある家が500年以上も空き家状態という事実から、地元民たちは「やはり何かあるに違いない」と信じているようです。
【スイス・ベルン旧市街の幽霊屋敷】誰も住みたがらないので入居者公募
コチラ↑の画像は賃貸検索サイトに掲載されている、リノベーション完了後の幽霊屋敷内部の様子。
ベルン旧市街の中心地に位置し、さらに国が大規模のリノベーションをオーダーした高級レジデンスなので、当初は大臣や連邦行政に携わる官僚などから入居希望者を募ったそうなのですが、ベルンでいちばん有名な幽霊屋敷は借り手が見つからないまま。
その結果、一般の賃貸サイトで入居者探しをスタートしたとのことですが、この物件、Airbnbで宿泊希望者を募ったら、ベルンでNo.1人気のお部屋になるのでは?と思った私。
一泊だけなら、怖いもの見たさでチャレンジする人、多そうじゃないですか?
けれども2022年の市民投票で、全投票者の82%が反対した結果により、ベルン旧市街の住居はAirbnbなどの短期利用者への提供禁止となっているので、肝試し用の宿泊施設として運営するのは無理なようです。
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「ベルン旧市街の幽霊屋敷」を噂で聞いていたものの、アドレスを知らなかった私は数十年前、たまたまこの幽霊屋敷の前を歩いた途端にゾワーッと寒気がして、「ちょっと気分悪いから、この道通るのやめるわ」と、あわててベルン大聖堂の方向に引き返した経験があります。
そんな私に夫は、「キミが今悪寒を感じたのは、幽霊屋敷の場所だよ!わざとなら、やめてよ」と、幽霊より青ざめていました。
私はまだ、幽霊を見た経験はない(多分ね)と思うのですが、「パウリ効果」の持ち主だから、何かを感じ取ったのかも……と考えると、今更ながらちょっと怖い。
興味のある方はベルン訪問時に、幽霊屋敷を探してみてください。
このような幽霊屋敷は、日本であればお祓いの対象かもしれません。もし霊が500年もさまよい続けているのなら、可哀想すぎる。