スイス・ベルンでは、毎年11月の第4月曜日に伝統的な「玉ねぎ祭り」が開催されます。
ユネスコ世界遺産に登録されているベルンの旧市街全体が、玉ねぎの匂いとカラフルな紙吹雪でいっぱいになるお祭りの楽しみ方を、ベルン在住の私がご案内します。
- ベルン玉ねぎ祭り・Zibelemäritとは?
- 【ベルン玉ねぎ祭り・Zibelemärit】この10点は外せない!
- 要注意!【ベルン玉ねぎ祭り】屋台での支払いは現金かTWINTのみ
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】①朝、早起きをする
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】②キレイな玉ねぎの花輪を見つける
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】③農家の人たちとおしゃべり
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】④連邦議事堂への眺めを楽しむ
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑤玉ねぎ関連のものを食べる
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑥伝統的な「練り歩き」を鑑賞
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑦グリューワインで乾杯する
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑧お土産を買う
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑨紙吹雪の中に飛び込んでみる
- 【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑩夜遅くまでパーティを楽しむ
ベルン玉ねぎ祭り・Zibelemäritとは?
- 現存している「スイス伝統祭り」のひとつ
- お祭りの起源は15世紀に遡る(ただし由来には諸説あり)
- 開催日:毎年11月の第4月曜日(早朝4時〜深夜まで)
- 場所:ベルン旧市街
ベルン方言のスイスドイツ語で「玉ねぎ祭り」は、Zibelemärit(ツィベレメリット)と呼ばれています。
毎年50トン以上(!)の玉ねぎとニンニクがお祭り用に用意され、ベルン旧市街を埋め尽くす売店では、玉ねぎケーキ・玉ねぎスープ・ニンニクバゲット・グリューワイン・玉ねぎを形どったキャンディなどが販売され、観光客もたくさん詰めかけて賑わいます。
久しぶりに、東京に戻った気分の人混み体験(笑)。
謎の存在・スイスドイツ語に関する記事は、コチラ↓。よろしければ、ご覧ください。
【ベルン玉ねぎ祭り・Zibelemärit】この10点は外せない!
コチラ↑は、ベルン市の公式アカウント「I love Bern」が作成した、「玉ねぎ祭り」の動画です。
ベルンの「玉ねぎ祭り」を心ゆくまで楽しむためのポイント10点が凝縮されている動画なので、その内容を私の個人的なコメントと共に、以下にご紹介していきます。
【ベルン玉ねぎ祭り・Zibelemärit(ツィベレメリット)でのTo Do リスト10点】
- 朝、早起きをする
- いちばんキレイな玉ねぎの花輪を見つける
- 地域の農家の人たちとおしゃべりを楽しむ
- 連邦議事堂への眺めを楽しむ
- 玉ねぎ関連のものを食べる
- 伝統的な「練り歩き」を見る
- グリューワインで乾杯する
- お土産を買う
- 紙吹雪の中に飛び込んでみる
- 夜遅くまでパーティを楽しむ
引用元:YouTube動画チャンネル I love Bern<Zibelemärit (Zwiebelmarkt) in Bern>で紹介されている内容を、サイト運営者が日本語に翻訳
要注意!【ベルン玉ねぎ祭り】屋台での支払いは現金かTWINTのみ
本題に入る前に、注意が必要な支払いに関する情報から。
ベルン玉ねぎ祭りの屋台での支払いは、基本的に「スイスフランでの現金」または「TWINT」で可能です。
クレジットカード/デビットカードによる支払いは、受け入れていない屋台が一般的なようなので、その点お気をつけくださいね。
外部サイト:TWINT公式サイトへのリンク(英語)
ところでTWINTの主役は、日本人の原昌弘さんが発明したQRコードです。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】①朝、早起きをする
ベルン潜伏四半世紀以上になる私のオススメは、朝5時くらいに玉ねぎ祭りを訪れること。
お祭りに出店する屋台は通常、早朝4時ごろには準備が完了していますし、公共交通機関も、この日はお祭り用の特別ダイヤで走行するので、本格的に賑わう前に、玉ねぎ祭りを訪れる地元のファンは、実はとても多いのです。
お天気に恵まれたら、まだ静けさに包まれるベルン旧市街で玉ねぎ祭りを楽しみながら、アルプスの朝焼けを目にすることも、できるかもしれません。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】②キレイな玉ねぎの花輪を見つける
それぞれの屋台で、ミニサイズから相撲部屋でもひと月以上消費に時間がかかるのではと思うほどの巨大な玉ねぎを編んだ商品が、販売されています。
上の画像は、私がわが家用に購入した品です。
お忙しい中、「これ、私の自信作だから、そっちじゃなくて、こっちにしたら」と、ご自分のお気に入りを私にオススメしてくれた農家の方は、とてもキュートでした。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】③農家の人たちとおしゃべり
今年、私は正午に玉ねぎ祭りを訪れたので、街は大混雑。
販売者も購入者も、おしゃべりを楽しむ余裕はありませんでしたが、コロナ禍で規制を受け、お祭りが中止されていた状態と比べると、今年は混雑ぶりさえ嬉しく感じました。
早朝だと、屋台の人たちもまだ接客に余裕があるので、おしゃべりが弾むこと、間違いなし!
特に、玉ねぎの花輪に話が飛ぶと、農家の方たちは饒舌です。すべて力作揃いなので、見るだけでも楽しめます。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】④連邦議事堂への眺めを楽しむ
私が連邦議事堂の写真を撮った位置からだと、お祭りは一見静かな印象を与えますが、ティーンエイジャーが凄まじい勢いで紙吹雪の投げ合いをしていたので、私と横にいたマダムは、「これ以上、連邦議事堂に近づかない方が身のためね」と、意見が一致したほど。
連邦議事堂前の広場は、屋台がひしめき合っているので、ちょっと押し合いへし合い気味だから、紙吹雪合戦がワイルドな印象を与えるのかもしれません。
とりあえず、いつも通りの落ち着いた連邦議事堂の様子は、写真におさめることができました。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑤玉ねぎ関連のものを食べる
玉ねぎ祭りが開催される日のわが家の夕ご飯↑は、当然ながら「玉ねぎケーキ」(手抜きバンザイと主婦の私の声)。
見かけは素っ気ないですけど、味は玉ねぎの甘みとコクが出ていて、美味しいケーキです。←ケーキと呼ばれていますが、「キッシュ」的な物です。
コロナ以前のお祭りでは、玉ねぎケーキ(ベーコン入り/ベーコンなし)という種類が、どの屋台でも提供されていたのに、今年はなぜかベーコン入りの玉ねぎケーキが全然見つからなかったのが不思議。
その代わり、チーズケーキ(甘いものではなく、チーズの濃い味)とニンニクバゲットのお店が増えていたように感じました。
私の周囲でも、ベジタリアン/ヴィーガンが増えているスイス社会の変化の現れなのかしら、などと想像した私。
話が飛びますが、チーズケーキから「りくろーおじさんの焼きたてチーズケーキ」を連想してしまい、頭から離れない…。食べたいっ! 今晩、わらび餅の代わりに夢に見てしまいそう。うぅ。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑥伝統的な「練り歩き」を鑑賞
「Der Umzug(デア・ウムツーグ)」と呼ばれる伝統的な「練り歩き」は、
- 時間:11:15-12:00
- 場所:Rathausplatz-Kramgasse-Zibelegässli-Kornhausplatz-Kornhausbrücke-Kurssal
というコースで行われますので、興味のある方はぜひ上の地図の「練り歩きコース」をご参照ください。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑦グリューワインで乾杯する
寒さを吹き飛ばすためには、体を芯から温めてくれるグリューワインは、最適。あちこちの屋台で、販売しています。
グリューワインがあっても、石畳のせいか、足元がものすごく冷えやすいので、お出かけの際には厚手の靴下と底が厚めの靴を着用した方が良いのでは。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑧お土産を買う
すでにご紹介した玉ねぎの花輪も、大人気のお土産品ですが、カラフルな包み紙でネックレスのように作られているキャンディも、玉ねぎ祭りのお土産品として、とても人気があります(上の画像の青と黄色いのがキャンディ)。
屋台によっては、包み紙の色ごとに別のフレーバーのキャンディを販売しているお店もあるので、いろいろな味を試してみたい方は、購入時に確認してみることをオススメします。
以前購入した「すみれ味」のキャンディ(美味!)を販売していた屋台が、見つけられずにさまよう私…。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑨紙吹雪の中に飛び込んでみる
ベルンの玉ねぎ祭りでは、見ず知らずの他人に向けて、
- 紙吹雪を浴びせる
- おもちゃのハンマーで叩く
という、2つの無礼講が許容されています(上の画像は、販売されている紙吹雪とハンマー)。
ただし残念なことに、一部のお祭り訪問客は、あまりにも度を超えた量の紙吹雪を顔に向かって投げつけたり、ものすごい勢いでハンマーを叩きつけたりという悪さをしていると、現地の新聞報道でも何度か取り上げられているので(あいにく私も体験済み)、いかにも構えている人たちを見かけたら、お気をつけて。
少し周囲に注意を払うだけでも、少なくとも私の場合は紙吹雪/ハンマーの被害を避けるのに効果的だと感じているので、怖がりすぎる必要はないと思います。
【ベルン玉ねぎ祭りですべきこと】⑩夜遅くまでパーティを楽しむ
玉ねぎ祭りの開催日には、ベルン旧市街の中心地は1日中交通規制がされ、歩行者天国となっているので、観光には最適の日です。
駅にあるツーリストインフォメーションでは、玉ねぎ祭りの開催日には朝6時から夕方17時まで、観光客の方たちが必要とする情報が手に入るはずなので、その他のお出かけスポットに関する質問は、そちらでご確認ください。
もうアラカンで、夜遊びをと〜っくに卒業している私は、有益なパーティ情報を提供できませんので、悪しからず(笑)。
以上、「ベルンの玉ねぎ祭りZibelemärit(ツィベレメリット)」を思う存分楽しむ方法を、ご紹介しました♪
あなたのベルン滞在が、素敵な思い出になりますように!
ベルン名物のライトショー(秋)、そしてバスカーズ(8月)も、超オススメのイベントです。