まだ日本に住んでいたころ、横浜港に停泊していたクイーンエリザベス号を学校帰りに見に行ったことがありました。
「ステキ！」と憧れたものの、クルーズ旅行の想像がつかないまま月日が流れ、両親の友人がクルーズに行ったと聞いても「ふーん」で終わり。なんだか楽しそうだけど、具体的な魅力はわからずじまいだったのです。
大ファンになった今では「クルーズって、なにがそんなに魅力があるの？」と聞かれることもしばしばあります。
そこで今回の記事では、数あるプラスポイントから７つ、クルーズの魅力を選んでご紹介したいと思います。
一度の旅行で何ヵ国も訪問できる
昨日はフランス、今日はスペイン、明日はポルトガル…。
寄港地で観光を楽しんで、クルーズ船に戻ったらおいしいお食事と日替わりのショー。波の動きを感じながら深い眠りにつき、翌朝は朝焼けとともに新しい国に到着。
しかも、お部屋にコーヒーと朝食をオーダーしてバルコニーから移りゆく景色を眺める、なんてまるで映画のワンシーンのよう。
一度の旅程で、次々とちがう国を訪れることができるクルーズの旅は、めくるめくようにすぎていきます。
客船が動くホテルなので移動・スーツケースを運ぶストレスゼロ
乗船手続きを終えたあとは、自分はなにもしなくても次の目的地に到着することもホントに魅力。
しかも移動中は、目の前に広がる海とすばらしい景色を楽しめるオマケ付きです。
スーツケースを抱え、慣れない土地で移動するのは、どんなにしっかり計画を立てていてもストレスがつきまとうもの。
船上での時間を楽しみ、休んでいるうちに次の目的地に到着。
寄港地での観光には必要最低限の荷物だけでお出かけでき、旅行の間は同じホテルと食事の場が確保できているクルーズはその点、ストレスフリーで旅の思い出を作ることができます。
プロフェッショナルで多彩なショーを追加料金なしで楽しめる
ミュージカル・オペラ・クラシック・手品・アクロバティックなど、船上では多彩なショーを、毎晩楽しむことができます。
ほとんどのショーは旅費に含まれているので、なんと追加料金も必要ありません。
一番初めのクルーズで、「タダで見られるショーだから、たいしたことないはず」となんの期待もせずにいた私は、もう愕然！ クオリティの高さに驚いたことを、今でもおぼえています。
追加料金が必要なくても、毎晩数回行われるショーは大人気なので、事前の予約は必須です。
クルーズでめぐる地域の専門家のレクチャーがおもしろすぎる
アイスランドでのクルーズには地理学者、サンクト・ペテルブルクへの旅程では歴史学者と、渡航先の特徴にピッタリな専門家がクルーズに講師として同乗し、数回に分けてレクチャーをしてくれるサービスも私が大好きなことのひとつ。
次の寄港地にまつわる専門家のお話には、ガイドブックに載っていないことや独特の所見があるので、内容がとても興味深く、旅の楽しみが倍増します。
デッキで大海原のセーリングを堪能
沿岸を航行するときには街並みや大自然の美しさ、そして海上では360度見渡すかぎり青い海。
これらの絶景を思う存分堪能できるのも、クルーズの魅力です。
デッキにあるジャグジーから海を見つめていると、心が洗われます。
満月の夜、あまりの美しさに感激したゲストのひとりが思わず空に向かって拍手をし、まわりのゲストもつられて拍手喝采になったことがありました。
さまざまな嗜好のレストランを楽しめる
クルーズ客船では、3度のお食事に加え、朝から夜がふけるまでずっとオープンしているレストランもあるので、毎日食事に始まり、食事で終わるという感じ。
食事は乗客をひきつける大事なポイントなので、どのクルーズ会社もおいしさと質の高さで勝負しているようです。
「ずっと同じ船上のお食事であきないかしら？」と、初めのころは私も心配していたのですが、毎日バラエティに富み、新鮮なメニューが出てくるので心配はご無用だと思います。
どうしても趣のちがう食事をしたいときには、別料金のレストランを試すのもいいのでは。
これまで私が乗船したクルーズでは、例外なく日本食レストランがありました。
こちらは外のデッキでお食事をいただくのが大好きな私が、クルーズ中によく使っていた席↓
ファミリーにも優しいお値段とサービスあり
子ども料金を１６歳くらいまで設定しているクルーズ会社も、いくつかあります。
２部屋が内部のドアでつながっているファミリータイプの客室は大人気で数が少ないため、早めの予約が必要です。
また日中、デイケアやティーンエイジャー専用のイベントも提供されていますので、旅を楽しみながら家族全員がリラックスできる良い機会かもしれませんね。
まとめ：クルーズ旅行の魅力
今回の記事が、「クルーズの旅って、どんな感じなのかしら？」と思っていた読者の方の疑問を少しでも解決する手がかりになれば、とてもうれしいです。
私にとってクルーズ最大の魅力は、「忘れられない瞬間を、一度の旅で何度も体験できること」。
クルーズ船が次の目的地に到着すると、昨日までとは違う色彩・空気・ざわめきに包まれて、「別の国に着いた！」という事実を心で感じとることができるのです。
また、変わりゆく海の表情をこんなにも長時間、近くで目にする機会も日常生活ではまったくないので（スイスには海がありません・泣）、その点も私にとってはクルーズのかけがえのないチャームポイント。
しかも旅の間、その感動を何回も体験できることが、多くの人がひかれてやまないクルーズの魔法だと思います。
